席上、ARF加盟諸国の外相らは、地域内の信頼醸成や、予防外交の展開などを維持するため、対話、協力を継続したい意向を示しました。特に、参加者らはベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)での平和・安定・安全保障・航行の自由確保の重要性を再び強調するとともに、DOC=海上行動宣言の順守、および、1982年国連海洋法条約を含め国際法を基礎にするCOC=行動規範の早期制定への支持を表明しました。
ARFは 政治・安全保障問題に関する対話と協力を通じて,アジア太平洋地域の安全保障環境を向上させることを目的としたフォーラムで,1994年から開催されてきました。EAS,ADMMプラスなどASEANの中心性を重視する一連のフォーラムの中で最も歴史が長く、加盟国も多いです。
信頼醸成の促進、予防外交の進展、紛争へのアプローチの充実という3段階のアプローチを設定して漸進的な進展を目指しています。非伝統的な試練が増加している中で、ARFは、救難・救助や、テロと越境犯罪対策、海上安全保障、サイバーセキュリティ、核兵器不拡散などを優先課題をし、それらの分野へ活動を拡大させる方針です。
ベトナム東部海域(南シナ海)問題を巡って、各国の外相は、引き続き各国に自制して、国際法と1982年国連海洋法条約に則って、あらゆる対立や紛争を平和的に解決するよう呼びかけました。同時に、ASEANと中国がDOC=海上行動宣言の完全履行、COC=海上行動規範の早期作成に向けて取り組むと公約したことを歓迎しました。