世界はガザでの1年間の紛争後、平和を求める

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(VOVWORLD) -パレスチナのガザ地区では、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まって1年となった7日も、イスラエル軍による空爆で市民に犠牲者が出ていると伝えられています。

戦闘はイスラエルの隣国レバノンにも拡大していて、中東情勢の先行きはいっそう不透明になっています。

1年前の10月7日に行われたハマスによるイスラエルへの大規模な奇襲攻撃では、およそ1200人が殺害されたうえ、251人が人質として連れ去られ、いまも101人が捕らえられたままです。

ハマスの壊滅と人質の解放を掲げるイスラエル軍は7日も、中部デルバラハにある病院内でハマスが活動しているとして空爆を行うなど、ガザ地区の各地で攻撃を続けています。

こうした中、イスラエル軍は9月下旬までに4万以上の標的を空爆し、1000以上のロケット弾の発射拠点を破壊したほか、殺害した戦闘員は推定でおよそ1万7000人に上る可能性があると発表しました。一方、ハマスは7日、声明でイスラエル軍が凶悪な犯罪と虐殺を繰り返し、1年間で4万1000人以上を殺害し、そのほとんどが女性と子どもだと主張しました。

そのうえで「侵略と人々の苦しみを終わらせるための努力を続ける」などと述べ、イスラエル軍が完全に撤退するまで徹底抗戦を続ける考えを強調しました。

ガザ地区での死者について、地元の保健当局はこれまでに4万1909人が死亡したとしています。一方、イスラエル軍はハマスに連帯を示す隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘も続けていて、首都ベイルートなどへの空爆を繰り返しているほか、地上侵攻に踏み切った南部でも攻勢を強めていて、中東情勢の先行きはいっそう不透明になっています。

各国は、国際世論におされ、中東情勢に関する今月3日の首脳声明で、地域の全当事者の自制と国際人道法の尊重、ガザでの即時停戦などを呼びかけました。これには、実際の行動こそ必要との声が強まっています。国連のアントニオ・グテーレス事務総長は10月7日に声明 を発表し、「1年前の恐ろしい攻撃に続く戦争は、ガザのパレスチナ人、そして今やレバノンの人々の生活を壊滅させ、深刻な人的苦痛を与え続けている」と指摘し、「今こそ、人質を解放する時で、銃を鎮める時で、この地域をのみ込んでいる苦しみを止める時で、平和、国際法、正義の時だ」と訴えました。

過去1年間、国際世論は中東地域における暴力の激化を防ぐために多くの外交の努力を続けてきましたが、まだ期待通りの成果を達成することはできていないとしています。

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