(写真:ロイター) |
2024年の最も強い暴風雨とされている台風ヤギは、東南アジア各地を襲い、大雨や暴風による洪水や土砂くずれなどが各地で発生しました。台風消滅後の熱帯低気圧による豪雨が続いたためで、ベトナムでは死者・行方不明者が340人を超え、ラオスは首都で浸水が発生しました。タイやミャンマーでも洪水被害が広がっています。
台風の影響によりメコン河の水位が上昇し、現在ラオス北部で洪水、土砂崩れが発生しています。メコン河委員会によれば、9月12日にルアンパバーン県、9月14日には首都ビエンチャンでもメコン河が危険水位を超え、洪水が発生する可能姓があるとしています。洪水により水道・電気の供給が停止された場合に備えて、懐中電灯、モバイルバッテリー等を準備するほか、飲料水・食料を備蓄し、家族等に緊急の連絡先を知らせ、事前に避難場所を確認するとともに、必要な場合には安全な場所に避難するなどの安全対策が講じられていました。
ミャンマーでは週末に東南アジアを襲った台風11号(アジア名:ヤギ、Yagi)に伴う洪水により、これまでに74人の死亡が確認されました。国営メディアが15日、報じました。国営英字紙「ミャンマーの新しい灯」は、13日夕方現在、全国で「74人が死亡、89人が行方不明」になっていると伝えています。 同紙によりますと、洪水で家屋6万5000軒以上と5か所のダムが破壊されました。捜索救助活動が続いています。 国軍は13日、33人が死亡し、23万5000人以上が避難していると発表していました。 低地に位置する首都ネピドー周辺を含む中部では、農地が広範囲にわたって冠水しています。 丘陵地帯で土砂崩れが発生したとの報告もあります。
台風11号(ヤギ)の影響とみられる雨の影響で、タイ北部チェンライ県とミャンマーの国境を流れるサーイ川が9日にはん濫し、県内のメーサイ市などで洪水が発生しました。
また、中東欧諸国でここ数日、豪雨が続き、ルーマニア当局は14日、家屋数千戸が浸水などの被害を受け、4人の遺体が見つかったと発表しました。チェコでは洪水が発生しました。オーストリアやドイツ、ポーランドでも大雨による死者が出ました。ルーマニア当局は今後も大雨が予想されるとして、住民に安全な場所への避難を呼びかけました。チョラク首相は現地を視察し「人命救助が最優先だ」と述べました。チェコでは強風と大雨のため、大規模停電が発生。車が川に流され、行方不明者も出ているとしています。