ロシアの穀物輸出合意離脱

Chia sẻ
(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、先週、ロシア大統領府は、黒海からウクライナ産穀物を安全に輸出させることを主な目的とする国際合意「黒海穀物イニシアティブ」への参加を一時停止したと発表しました。
ロシアの穀物輸出合意離脱 - ảnh 1(写真:EPA)

これ受け、17日、国連のグテレス事務総長は、合意延長に向けた独自の打開策を直前に示すなど国連として努力を重ねたと強調しました。「ロシア産穀物などの輸出を促進するとの約束を国連が果たしていない」とするロシア主張に反論する狙いとみられました。グテレス氏によりますと、国連は、ロシアの農産品を制裁の対象外にするとの確約を欧米から得るため説得に動きました。

一方、17日、トルコのエルドアン大統領は、「合意の延長に向けた外交努力を続けている。ロシアとトルコの外相が電話で会談し、私もプーチン大統領と電話で話す。8月にはプーチン大統領をトルコに迎えたい」と述べ、ロシアへの働きかけを続ける考えを強調しました。そのうえで、「プーチン大統領も合意の継続を望んでいると信じている」と述べ、仲介役として合意の継続に期待を示しました。

こうした中で、21日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、トルコのタイップ・エルドアン大統領と電話会談しました。黒海経由でのウクライナ産穀物の輸出合意からロシアが離脱したことへの対応を協議し、再開を目指す方針で一致しました。

ウクライナ産穀物の輸出合意からロシアが離脱したことを受け、フランス外務省は「世界の食料安全保障を巡る恐喝をやめ、決定を取り消すべきだ」とロシアに要求しました。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は17日の記者会見で、ウクライナ産穀物の輸出合意からロシアが離脱したことについて、世界的に食料不足が進み、多くの人々に悪影響を与えることになるとして「無責任で危険な決定だ」と非難しました。ウクライナが今後も穀物を輸出できるよう他国と協力を続けると強調しました。

また、EU欧州連合のフォンデアライエン欧州委員長は「EUはウクライナから農産物を世界の市場に届け続ける」と表明しました。その上で「世界の弱い立場の人たちの食料安全保障のためEUは対応している」として、ウクライナ産の農産物をEU域内の港から輸出するという支援の取り組みを続ける考えを強調しました。

ご感想