ホルムズ海峡周辺で、緊張状態が悪化

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(VOVWORLD) - 先週末、ペルシャ湾のホルムズ海峡で、イランがイギリスのタンカーを拿捕したことで、双方の緊張が引き続き高まっています。

20日、イギリスは、イランの精鋭部隊「IRCG=イスラム革命防衛隊」によるイギリス船籍の石油タンカーの拿捕は「敵対行為」であると非難した上で、衝突事故を起こしたため調査中とのイラン政府の説明をはねつけました。タンカーを保有するステナ・バルクは、イランのバンダルアバス港の当局者と連絡を取った保険会社から乗組員の健康状態は良好であると伝えられたことを明らかにしました。

タンカー拿捕を受け、EU=欧州連合とドイツ、フランスは20日、それぞれ声明を出し、一斉にイランを非難しました。タンカーと乗組員の速やかな解放を要求し、イギリスとの連帯姿勢を鮮明にしました。ドイツとフランスの外務省はイランを「最大限に非難する」とした上で、「民間海運への正当化できない攻撃だ」と指摘しました。状況悪化への懸念を示し、「イギリスと協力し合う」と強調しました。

EUの報道官も声明で、拿捕に「深い懸念」を示し、「緊迫した状況をさらに悪化させる恐れがあり、解決の道を探ろうとする取り組みを台無しにしてしまう」と批判しました。「船と乗組員の即時解放を要求し、自制を求める」と訴えました。トランプ大統領は、ホワイトハウスで、記者団に対し、「イギリスと話をし、今後の対応を協議する」との考えを示しました。

今回のイランの行動は、イギリス領ジブラルタルの当局が今月4日、EUの制裁に違反する行為に関わっているとしてイランのタンカーを拿捕したことへの対抗措置とみられていて、今後、イランとイギリスの対立が深まることも懸念されています。ホルムズ海峡周辺で、アメリカとイランとの間で緊張の高い状態が続く中、イギリスとイランとの間でも対立が深まれば、情勢が複雑化すると懸念されています。

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