ダクラク省 エデ族の伝統文化保存の取組み

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(VOVWORLD) - 中部高原地帯テイグエン地方にあるダクラク省は、エデ族をはじめ、少数民族の伝統文化を保存する取り組みをさらに推進しています。毎年のようにドラの演奏や民族歌舞に加えて、叙事詩と押韻結合による語りを教える教室も開かれており、村人から大きな応援を受けています。
ダクラク省 エデ族の伝統文化保存の取組み - ảnh 1押韻結合による語りを教える教室

(現場の音:叙事詩を語る)

お聴きいただいているのは、ダクラク省クムガル県エアトゥル村に暮らすホ・ドジョン・ニエさんが教室で学んだ叙事詩を練習している現場の音です。今年の半ばにエアトゥル村で開かれた叙事詩の教室に参加したホ・ドジョン・ニエさんは2か月間で、エデ族の代表的な叙事詩と押韻結合による語りについて教わりました。エデ族の叙事詩などを教える教室が開かれるのは約20年ぶりで、教室に関するお知らせを受けてすぐに申請したホ・ドジョン・ニエさんは次のように語りました。

(テープ)

「私は、エデ族の叙事詩のほか、伝統的な民謡や踊りを教える教室にも参加したいです。今回、叙事詩の教室に参加することができてうれしく思い、子どもにも伝えられるよう一生懸命学びました。子どもがわたしよりもエデ族の伝統文化に詳しくなるようにとの願いからです。次の世代は叙事詩のほか、アイライやクットなどの伝統的な踊りも良くで踊れるようにでしょう」

ダクラク省文化スポーツ観光局によって開催される叙事詩の教室は、韓国の全羅北道 (チョルラプクト)の国際協力センターの支援でダクラク省展開中の無形文化遺産保存発揮プロジェクトの一環です。エアトゥル村の30人が週3回教室へ行ってベテランアーチスト イ・ドヒン・ニエさんの指導を受けています。イ・ドヒン・ニエさんはこの20年間、多くの人にエデ族の叙事詩を知ってもらってこの叙事詩の保存を進めるために多くの地方を回ってきました。そのため、エアトゥル村で開催される叙事詩の教室は彼にとって叙事詩に関する自分の知識を村人に伝えるチャンスです。イ・ドヒン・ニエさんの話です。

(テープ)

「私はエデ族の伝統文化を守りたいと思っています。なぜなら私は先代の祖父母から教えてもらったからです。私は村人にエデ族の代表的な叙事詩『ザムイ』を教えています。彼らが引き続き学びたいのであれば、私はほかの叙事詩を教える用意もあります。生徒たちが一生懸命学んで、よく練習し、また、ほかの人に伝えることを願うばかりです」

ダクラク省 エデ族の伝統文化保存の取組み - ảnh 2伝統楽器を練習しているエデ族の男性

(現場の音:押韻結合による語り)   

エアトゥル村で開催される叙事詩の教室のほか、押韻結合による語りを教える教室もクムガル県クオルダン村で開かれています。押韻結合による語りは、句の終わり、または始めに同じ響きの音を置くことで、言葉と言葉とのつながりを強くする効果があります。韻を踏むことで同じ響きが繰り返され、キレが良くなったり文章にリズム感が生まれたりするからです。押韻結合による語りは、昔話や叙事詩のほか、儀式で読まれる神様への人間の願いやなぞなぞ、民謡などエデ族のほとんどの伝統芸術で使われています。押韻結合による語りの教室の生徒数は20人余りで、ほとんどはエデ族の若者です。生徒のホ・トゥイエト・ニエさんの話です。

(テープ)

「教室で押韻結合による語りに関する技術を身につけられることを期待しています。その技術を私の子どもにも伝えたいと思います。これにより、次の世代は先祖代々から伝わる伝統文化をより深く理解し、それを守っていくことでしょう」

ダクラク省文化スポーツ観光局のライ・ドゥク・ダイ副局長によりますと、同省はドラの演奏と伝統的な踊りを教える教室も開くとともに、ドラの古い曲や古い叙事詩の収集に力を入れています。ダクラク省の取り組みは韓国の全羅北道 (チョルラプクト)の国際協力センターから大きな支援をうけています。ダイ副局長は次のように語りました。

(テープ)

「韓国の全羅北道 (チョルラプクト)はダクラク省の取り組みを評価し、今年に入って支援額を増やすことにしました。この支援金がダクラク省の無形文化遺産の保存と開発に役立っているからです。実際、無形文化遺産に対する住民の意識が高まっています。韓国の支援は重要ですが、ダクラク省は今までより2、3倍の取り組みをする必要があると思います」

現在、ダクラク省には、エデ族の叙事詩、エデ族の押韻結合による語り、そして、ムノン族の長寿祝い式といった3つの国の無形文化遺産があります。ダクラク省の取り組みにより、これらの遺産をはじめ、少数民族の伝統文化の保存と開発がさらに効果をあげることでしょう。

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