コトゥ族の民族舞踊「Tung Tung Da Da」

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(VOVWORLD) - 中部に居住しているコトゥ族の伝統的な民族舞踊の一つは「トゥントゥンザザ(Tung tung da da)」です。この舞踊は単なる踊りではなく、コトゥ族の人生観と世界観を示しています。
コトゥ族の民族舞踊「Tung Tung Da Da」 - ảnh 1踊り「トゥントゥンザザ(Tung tung da da)」

(テープ)現場の音

コトゥ族の言葉でトゥントゥンというのは「目標は高みを目指し、力強く、そして着実に」という意味です。これは世界を手に入れようとする人間の夢を示します。そういう意味で、トゥントゥンの舞いは男性の舞踊です。また、「ザザ」は天と地の恩恵を待ち焦がれるという意味で、女性の舞いとなっています。そして、この舞踊は、現世界と宇宙、祖先を結びつけるものであり、水牛をいけにえにする儀式や新米の収穫を祝う祭り、集会所「グオイ」の新築を祝う祭りなどに披露され、コミュニティ活動において緊密に結びついているものでもあります。クアンナム省テイザン県ラン村の村長ブリュ・ポさんの話です。

(テープ)

「『トゥントゥン』は男性向けの踊りであるのに対し、『ザザ』は女性向けの踊りです。男性は太鼓やドラを叩きながら、踊ります。太鼓やドラの音は大きければ大きいほど良いとされています。また、酒瓶や槍を持ちながら、太鼓やドラのリズムに合わせてリズミカルに踊る男性もいます。それに対し、女性はカゴを背負って踊ります。踊りの動きは、彼らが自ら達成したことを祝ったり、村人たちに良いことが訪れるようにとの天と地への祈りを示しています」

コトゥ族の民族舞踊「Tung Tung Da Da」 - ảnh 2トゥントゥンザザについて語っている村長ブリュ・ポさん

トゥントゥンザザを踊る時、男性は素足に腰布を巻き、盾や槍をしっかりと握り、堂々とした雄叫びを上げながら、踊ります。これは男性の強さの現われで、村人を守り、自然の厳しさに対処する姿勢を示すためです。これに対し、女性は錦織のスカートを履き、首にビーズのネックレスを掛け、両手を上げ、いつも微笑んでいます。女性の動きは柔らかで優しく、残酷さや残忍さに屈することなく忠誠心を示します。民間文化の研究者ボー・バン・ホエさんは次のように語りました。

(テープ)

「コトゥ族の踊り『トウントゥンザザ』について研究したところ、その足の動きには驚かされました。コトゥ族の人々はつま先立ちでとても優しく踊ります。また、女性は両手を空に突き上げます。昔、女性は、両手でおこわや米、肉などを空に向かって突き上げながら踊ったからです。この踊りは天に贈り物や品物を捧げる踊りなのです」

「トウントゥンザザ」の踊りには、ドラが鳴ったら必ず女性が先に踊り出て、女性の後で男性が踊るというきまりがあります。クアンナム省テイザン県ラン村ポルニン集落の担当者ブホリン・ファットさんは次のように語りました。

(テープ)

「踊る時には、天と地の出会いを象徴する「ネウ」という木を立て、その木に水牛をつないだ後、その周りを回って踊ります。まずはドラや太鼓の演奏者たちで、それに女性たちが続きます。最後は男性たちです。ドラや太鼓に合わせて踊ります。踊る時、演奏者は動物のように遠吠えしながら、ドラや太鼓を叩きます。遠吠えは村人を呼び、踊るよう勧めるためのものです」

現在も、コトゥ族は地元の行政府の支援を受けて、昔から伝わる舞踊「トウントゥンザザ」の保存・発展に力を入れています。この支援により、2014年この踊りは、文化スポーツ観光省によって国の無形文化遺産に認定されました。

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