ロンコック村は北部フート省タンソン県における最大規模のお茶栽培村として知られています。大小数百もの茶畑の丘を誇るこの地方は「陸のハロン湾」とも例えられています。ファム・ティ・ハインさんは、地元の潜在力とお茶のメリットを活用するため、2018年に、「ロンコック」と呼ばれるお茶生産協同組合を成立しました。その後、一日およそ3~4トンの生茶葉を生産できるため、機械や設備を購入しました。彼女は、「ロンコック」茶というブランドイメージを確立することに成功した事例の一つであるとされています。
ハインさんは次のように明らかにしました。
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「当初、高品質のお茶は1kg当たり数万ドン程度の安い価格で販売されました。ですから、『ロンコック』茶の付加価値を高めるように、お茶のブランディングを考えました。まずは、お茶生産協同組合を設立しました。そして、お茶のブランド名に産地『ロンコック』と名づけ、ブランド登録をしました」
現在、「ロンコック」お茶生産協同組合は、地元のお茶栽培業者と連携して、安心・安全なお茶作りをを心がけています。37ヘクタールのすべての茶畑で、除草剤、殺虫剤、化学農薬はまったく使用されていません。さらに、お茶の栽培技術や、手入れ、加工などは厳格な基準を遵守しています。
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「消費者の健康のために、常にお茶の質向上に配慮しています。従って、お茶の栽培にはVietGAP=ベトナム安全農産物生産基準を導入しています。私たちは、お茶の栽培業者にお茶の生産と加工技術などの訓練コースを頻繁に行っています。」
現在、「ロンコック」お茶生産協同組合は、10種類余りのお茶を生産し、国内各地にある大手スーパーマーケットに出荷しています。
ロンコック村人民委員会のハ・ゴック・チャット委員長は次のように明らかにしました。
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「私たちは、お茶の品質を重視していますので、地元の関連機関と連携して、常にお茶の栽培工程を検査、監視しています。『ロンコック』お茶生産協同組合のお茶は、質が高く、消費者から好まれています」
ロンコック村全体には677ヘクタールに上る茶畑があります。これらの茶畑の丘は、経済的高い価値をもたらす一方、観光開発につながる潜在力でもあるとされています。「ロンコック」お茶生産協同組合はこれらの利点を最大限に活用するために、観光客にとって魅力的なPR活動を行っています。
ハインさんはさらに次のように語っています。
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「毎年、ロンコック村は、多くの観光客を迎えています。ですから、私たちは、茶摘み、茶葉の焙煎を体験するツアーなどを開設しています。そのほか、観光客がお茶を楽しめるような空間も設置しています」
これまでに、「ロンコック」お茶生産協同組合は、OCOP=一村一品のお茶製品を生産しています。今後も、協同組合は、さらなる多くの質の高いお茶製品を生産できるように取り組んでいます。