ランさん |
1965年に生まれたランさんは交通運輸大学卒業後、北部ソンラ省交通運輸局に勤めました。2001年まで、ベトナム陸路総局に転職しました。そして、2014年現在、交通安全局の局長に就任しています。
交通安全局は、交通運輸省に交通安全の確保をアドバイスする任務を担っています。ランさんは、交通運輸省に、中央と各地を結ぶ100件のホットラインの開設を提案しました。これらのホットラインシステムは、全国規模の救難、救助作業に大きく役立ってきました。高速道路や、峠の道路、山を貫くトンネルを建設する前に、現場視察に行くたびに、交通事故防止のためには、これらの道路に交通安全対策施設を設置することは最も効果的な対策であることが認識しました。
ランさんは次のように語っています。
(テープ)
「私が提案した最も際立った技術革新のイニシアチブは、峠の道路のガードレールから中古タイヤの防護壁を設置することです。そのお陰で、交通事故の件数は遥かに減少しましたよ。現在、こうした防護壁は多くの道路に設置されています。あるいは、路面に減速マークの表示を塗装することです。タイビン省にある幾つかの交通事故が多発する地点に、減速マークの路面表示を革新してからこの4年間、交通事故は発生していませんよ。」
さらに、ランさんは、効果的な技術革新を発明しました。例えば、国道に、メッシュ板を使用したアンチグレアシステムを設置することや、急な勾配の下り坂に大型警戒標識を使用すること、或いは、バイクや自転車に乗る人々を危険にさらさないように、道路沿いに丸い形のガードレールを設置することなどです。
ランさんについて、彼の同僚は次のように評価しています。
(テープ)
「ランさんは、才能ある人です。仕事中に、仕事を丁寧で真面目にする人です。仕事が困難で複雑な時、彼は同僚に相談し、皆の批判に耳を傾け、適切な方法を考え出しました。これまでに、ランさんが発明した多くの技術的革新は、金銭的な節約だけでなく、数多くの人命と交通手段を助けました。」
実際、2016年現在、ベトナム陸路総局と全国各地は、およそ1万1200kmに及ぶ路面を塗装し、およそ250kmのガードレールを改修、補充し、30カ所の救難救護施設を建設したことで、1000カ所余りの交通事故多発地点を撤廃しています。これらの結果は、ランさんの貢献に頼ったものがあります。
ランさんは次のように語っています。
(テープ)
「私は、社会の役に立つために、少しでも貢献したいと思います。交通事故の件数が減少し、多くの人命を救えるようになったことはとても嬉しかったです。」
交通安全に適切な行動で貢献してきたランさんは、首相や交通運輸大臣の表彰状を授与されました。仕事の中で創意工夫を凝らし、情熱で仕事に取り組んできたランさんは、まるで交通運輸部門の「イニシアチブの木」のようだと言われています。