フォンさん |
グエン・キム・フォンさんは1993年生まれ、少数民族ティ族の出身者であり、北部山間部カオバン省チュンカイン県ダムトウイ村クオイキー集落で暮らしています。彼女は、自ら考え、自ら行動する精神を持ち、社会活動に大いに貢献するダイナミックな実業家であると評価され、2023年を代表するカオバン省若手公民10人の一人として顕彰されています。
フォンさんの話によりますと、以前、彼女は、フリーランスで働いたので、収入は不安定ですし、生活も中々改善されませんでした。彼女の転換点は、観光客向けのホームステイサービスの提供を行ったことです。2018年頃、フォンさんは周辺各省であるバクカイン省、ホアビン省にある観光地区でのホームステイを見学しました。その後、彼女は、現地で観光客向けの宿泊施設を建設し、ホームステイサービスを提供することにしました。
フォンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「我が家のホームステイは2019年に建設され、2022年に完成しました。クオイキー集落にある高床式家は石で建設され、弧状に湾曲した瓦で葺かれています。こういう高床式の家は、この地方しかありません。宿泊客の多様なニーズに対応するため、ティ族の民謡『テン』、伝統楽器『ティン』、竹踊り『ニャイサップ』を披露するほか、登山ツアー、田植え体験、稲刈り体験、野菜の収穫体験、薪拾い体験などのサービスを提供しています」
フォンさんのホームステイは、伝統建築と近代建築を組み合わせて建設され、ユニークな美しさがある一方、ベトナム人と外国人の観光客向けの様々な体験ツアーを催行しているので、いつものように満室で空き部屋がありません。
フォンさんはまた、次のように語っています。
(テープ)
「2022年に、カオバン省青年同盟は農村部青年によるスタートアップコンクールを実現しました。私もこのコンクールに参加しました。ティ族のコミュニティ・ツーリズム式のホームステイツアーサービス、及び、ティ族の従来型のワラ帽子の作り方を披露し、一等賞をいただきました。そして、2023年に行われた全国規模の農村部青年によるスタートアップコンクールにも参加し、三等賞を受賞しました。私は、カオバン省観光部門に貢献した為、同省の観光協会から顕彰されました」
クオイキー集落にはティ族の100世帯あまりが住んでいますが、その内の17世帯はホームステイサービスを提供しています。フォンさん一家のホームステイは、観光客の一番人気があります。フォンさんはさらに、地元の文化活動、慈善活動などにも積極的に参加しています。
フォンさんのホームステイで働いている雇用者の一人は次のように語っています。
(テープ)
「フォンさんは、創意工夫を凝らし、そしてダイナミックな人です。彼女が営んでいるホームステイは、多くの人々に就労の機会を与えています」
フォンさんは、ホームステイサービスの提供を行ったことにより、自分の生活水準が改善されるようになったのみならず、ティ族の伝統文化の保存、雇用創出などに大いに貢献しています。