国家経済における民間経済の役割に関する明確な確認

政治局の決議68号は、強力な政治的メッセージであるだけでなく、国家経済における民間経済の役割についての明確な確認でもあります。

決議68号の最初の突破口は、民間経済の役割に関する長年の偏見を取り除くことです。民間セクターが初めて国家経済の最も重要な原動力として確認されました。また、この決議は、最初の3年間の免税、事業免許税の廃止、中小・零細企業が国防産業、安全保障、さらには司法分野など、従来は国営企業のみに許可されていた分野に参入できるよう条件を整えるなど、非常に具体的な政策を提示しています。

産業界から特に歓迎された政策の一つは、経済的違反における個人責任と法人責任の明確な区別です。これは法的改革における大きな進歩と言えるでしょう。この政策により、深刻でない経済的違反の刑事事件化を避け、民間セクターが安心して事業を運営できるようになると期待されています。これはまた、ベトナムのビジネス環境を国内外の投資家にとってより友好的で魅力的にする重要なポイントでもあります。

クオック・アイン副会長　　写真提供：VGP

ハノイ市の中小企業協会のマック・クオック・アイン副会長は次のように述べています。

（テープ）

「私たちはこの決議を高く評価しています。なぜなら、政治局が初めて民間経済を最も重要な役割を持ち、経済の主要な原動力であると確認したからです。決議には、企業数の増加とグリーン成長を達成するという目標が明記されています。最も重要なのは、民間企業が発展するための新たな空間を持てるよう、経済活動の刑事事件化を避けるという点です」

決議68号の野心的かつ画期的な目標の一つは、2030年までにベトナムの企業数を200万社に、2045年までに300万社に増やすことです。これは民間経済の変貌を示す証拠であり、かつて弱く分散していると見なされていた状態から、国家経済の主要な原動力へと転換することを意味します。この目標の達成により、何百万もの雇用が創出され、国家予算歳入が増加し、ベトナム経済を持続可能な成長軌道に乗せることができるでしょう。これはまた、ベトナム企業がグローバルバリューチェーンで成長し、国際的な生産ネットワークにおいて重要な役割を果たす機会でもあります。

迅速な実施

写真提供：VGP

決議68号が発布された直後、わずか数日のうちに、ファム・ミン・チン首相は民間経済発展のための特別な仕組みと政策に関する国会決議案を策定するため、２つの会議を主宰しました。チン首相は、最も緊急課題をすぐに解決するため、第9回国会会期で国会決議案を提出する必要性を強調しました。

（テープ）

「革新的精神と民間経済の発展には限界がありません。新時代において、我が国の『豊かな国民、強固な国、民主的で公正な文明社会』という目標に向け、国家が創造し、人々が基盤となり、企業が中心かつ主体となります。そして制度や政策の仕組みが原動力となります。この決議は民間企業の発展の動きと傾向を生み出さなければなりません。事業の自由や平等、健全な競争を確保するために政策を慎重に見直し、特に資本、土地、公共資産へのアクセスにおける平等を実現します」

一方、国会常務委員会第45回会議で、チャン・タン・マン国会議長は、決議68号が科学技術開発、イノベーション、国家デジタルトランスフォーメーションに関する決議57号と同様に緊急なものであると強調しました。また、経済財政委員会に対し、財務省および関連機関と緊密に協力し、6月12日に国会に提出するよう指示しました。これは、中央から地方まで、計画から実施まで一貫した対応を示す前向きな兆候です。

決議68号はベトナムの民間経済に新たな章を開き、新時代におけるベトナムの繁栄と発展に貢献する重要な触媒となるでしょう。