山々と河川で結ばれた両国は、地理的な近接性に加え、文化的にも深いつながりを持っています。この友好関係は、毛沢東主席とホーチミン主席という両国の先駆的指導者によって築かれ、「同志であり兄弟」という特別な絆で結ばれてきました。
75年の歴史の中で、両国関係には浮き沈みもありましたが、友好と協力は常に主軸として維持されてきました。これは両国民の貴重な共有財産となり、伝統的な友好関係の安定的な発展を支え、両国民に具体的な恩恵をもたらしています。
ベトナムの独立と解放闘争において、中国からの一貫した支援は、ベトナムの党と国家が今なお深く感謝する歴史となっています。今年の外交関係樹立75周年は、ベトナム共産党創立95周年、そしてホーチミン主席が国際共産主義運動の指導組織「コミンテルン」の代表としてモスクワから広州に赴いて革命活動を開始してから100年という、記念すべき年と重なります。在中国ベトナム大使館のファム・サオ・マイ大使は次のように語りました。
(テープ)
「この時期、ホーチミン主席をはじめとするベトナムの革命指導者たちは、中国共産党と中国人民から心のこもった支援を受けました。特に1925年6月にベトナム共産党の前身組織であるベトナム青年革命同志会が設立された時には、多大な協力を得ることができました。ベトナムは、民族解放運動における中国からの支援、そして現在の国家建設と発展に対する協力を、今なお深く感謝しています」
経済面での協力は着実に深化し、2024年の貿易総額は2052億ドルという過去最高を記録しました。前年比333億ドル増となり、中国はベトナムにとって初めて貿易額2000億ドルを超えるパートナーとなりました。
2008年以降の陸上国境の明確化は、両国間の具体的な条約と法的文書に基づいて進められ、国境地域の安定と秩序を確保し、住民間の交流を促進する基盤となっています。ブイ・タイン・ソン副首相兼外相は次のように語りました。
(テープ)
「国境線の画定と境界標識の設置完了は、両国関係に新たな章を開く歴史的な一歩となりました。これはベトナムと中国の国境画定の歴史における重要な転換点であり、両国民の長年の願いを実現するものでした。さらに、この成果は地域および世界の平和と安定に寄与するとともに、国際法の基本原則を実践する重要な事例ともなりました」
未来に向けた新たな協力
2025年1月15日に行われたトー・ラム書記長と習近平総書記兼国家主席との電話会談では、両国関係の重要性が改めて確認されました。ベトナムは対外政策における中国との関係を最優先課題とし、中国も近隣外交政策においてベトナムとの関係を重視する姿勢を示しました。
両指導者は、戦略的対話の強化とハイレベル交流の継続に合意しました。特に、科学技術やデジタル経済という新分野での協力を通じて、新時代における二国間関係の新たな柱を築くことを目指しています。
急速に変化する国際情勢の中で、両国の協力関係にはさらなる発展の可能性が広がっています。75年にわたって築かれてきた友好関係は、今後の発展を支える重要な基盤となることでしょう。