現在、ベトナムのインターネット利用者数は7800万人を超え、近い将来1億人に達すると予測されています。この急速な普及は、国際社会への統合とデジタル経済の構築における重要な一歩となっています。
インターネットインフラの近代化が進み、通信速度の向上やセキュリティの強化、利用者ニーズへの対応力が高まっています。これらの進展は、デジタルトランスフォーメーションの推進と国の工業化・近代化において、不可欠な基盤となっています。
インフラの近代化と普及
ベトナムは世界有数のインターネット大国となっています。シンガポールの市場調査会社データレポータルによりますと、主要SNSの利用者数で上位にランクインされています。具体的には、フェイスブック(6620万人)で世界6位、ティックトック(5060万人)で7位、ユーチューブ(6300万人)で9位に位置しています。
近年、ベトナムではインターネット利用者数の増加に合わせて、通信速度も着実に向上しています。インターネット回線速度計測サービス「Speedtest」を提供するOoklaの昨年の統計によりますと、ベトナムの固定回線およびモバイルブロードバンドの速度は、測定値とグローバルランキングの両面で改善が見られました。この進展は、国内通信事業者による積極的なインフラ投資の成果を示すものです。
インターネットは現在、IPv6、5G/6G、IoT、AI、ブロックチェーンなどの新技術の発展により、スマート時代へと移行しています。このような状況下で接続機器の急増が予想されることから、次世代インターネットプロトコルであるIPv6への移行が求められています。ベトナムでは既に、IPv6および IPv6専用の新しい技術基準を整備し、次世代インターネットや産業用インターネット、IoT、クラウド、5G、6Gといった先端技術の発展に幅広く活用しています。
ベトナムは、次世代のインターネットへの移行で先駆けています。2024年におけるベトナムのIPv6利用率は65.5%に達し、ASEANで2位となっています。ベトナムインターネットセンターのグエン・ホン・タンセンター長は次のように語りました。
(テープ)
「『より大きく、速く、安全で、フラットな』インターネットインフラの構築を進めています。私たちは迅速にインターネットを次世代のIPv6に移行しています。ベトナムはIPv6への移行において先駆者の一つとして位置付けられており、この5年間、連続して世界で第7位にランクインしています。」
さらに、ベトナムインターネットセンターによりますと、ベトナムのインターネット・コア・インフラは安定して稼働しており、昨年の回線の安全に関する事故率は前年と比べて73%減少しました。
国の発展に奉仕
インターネットは、ベトナムのデジタルデータやデジタル技術、そしてデジタルトランスフォーメーションを推進する上で、最も重要なインフラの一つとなっています。デジタル時代において、インターネットインフラの整備は、経済・社会・技術の発展を牽引する重要な要素として位置づけられています。
現在、ベトナムは、「より大きく、速く、安全で、フラットなインターネット」を目指し、2021年から2030年までの情報通信インフラ計画と2050年までのビジョンを実施しています。このような包括的な取り組みは、単なるインターネットエコシステムの構築にとどまらず、デジタル時代における国家の持続可能な発展を支える重要な基盤となっています。インターネットインフラの整備を通じて、ベトナムは経済・社会・技術の各分野で新たな発展段階に入ったと言えるでしょう。