ベトナム 海洋保護における信頼できるパートナーとしての姿勢示す

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(VOVWORLD) - 現地時間の9日、フランス・ニースで第3回国連海洋会議(UNOC 3)が開幕し、13日までの日程で開催されます。会議には約70か国の国家元首および政府首脳が出席します。
ベトナム 海洋保護における信頼できるパートナーとしての姿勢示す - ảnh 1写真提供:VGP

ベトナムからはファム・ミン・チン首相率いる代表団が出席し、海洋および海洋資源の保全と持続可能な利用に積極的に取り組む姿勢、ならびにこの分野における国際的な共同行動への貢献の意志を表明しました。

今回の会議のテーマは「海洋の保全と持続可能な利用に向けた行動の加速とあらゆる関係者の動員」です。各国首脳らは、今後数十年にわたる海洋保護のための解決策や具体的なコミットメントについて議論します。

会議の議題は、持続可能な海洋経済の発展に向けたベトナムの重要な方針とも合致しており、「平和的で安定し、持続可能で繁栄した青い海洋」の実現に向けた国際的な連携とパートナーシップの促進に貢献するものです。

ともに「海洋経済」の再生に投資

今回の会議では、国際社会が直面している多様な課題をテーマとし、各国間の協力を促進するための討議が行われます。中でも注目されるのは、財政や科学技術などの分野で多様な資源を動員・活用し、海洋の課題を効果的に管理し、長期的な発展につなげるための方策です。
そのため、UNOC3への参加は、海洋環境の保全をはじめ、国連のミレニアム開発目標の実現に向けたベトナムの成果を国際社会に紹介し、国際的な経験の共有や科学技術、設備、資金面での協力の強化を通じて、ベトナムの海洋経済発展目標の実現に寄与する絶好の機会となっています。

この精神に基づき、UNOC3の開幕に先立って6月8日に開催された主要イベントのひとつである「グリーン経済・金融に関する全体会合の第4セッションに出席し、演説を行ったファム・ミン・チン首相は、次のように強調しました。

(テープ)

「海洋科学の研究や応用技術の開発への投資を強化し、技術移転や共同研究、知見の共有を進め、データシステムの構築に共に取り組む必要があります。持続可能な海洋経済の発展に向けて、資金の動員と効率的な活用を推進しなければなりません。国連を中心とし、国際法を基盤に、国際協力を原動力とするべきです」

また、地球表面の70%を占める海洋の保全と持続可能な利用が、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の17項目の中で、最も投資が少ない分野であるという現状に触れたうえで、チン首相は「それが大きな逆説である」とし、今こそ国際社会が「全民・全体・全球的なアプローチ」で協力を強化すべき時だと訴えました。

(テープ)

「大洋のグローバルガバナンスにおいては、大陸間、地域間、国家間の連結強化が必要であり、国家が主導し、企業が先導し、国民が共に歩んでいきます。また、国際機関が制度を構築し、先進国が支援することで、グリーン・オーシャン・ファイナンス・エコシステムを築くべきだと提案します。ベトナムは、このモデルのパイロット導入に積極的に取り組む用意があります」

ベトナム「グリーン・オーシャン」実現への強い決意 示す

約3000キロメートルに及ぶ海岸線を有するベトナムにとって、海は単なる地理的な概念ではなく、文化的アイデンティティであり、国民の精神そのものでもあるとファム・ミン・チン首相は強調しました。また、海洋と海洋経済の効果的かつ持続可能な発展は、客観的な要請であり、ベトナムが外洋へと進出し、「海洋強国」として2045年までに高所得国となるという国家戦略を実現するための必然的な選択であると述べました。

また、青い海の成長極を形成し、経済センター同士を結びつけるため、チン首相は、世界の戦略的海域であるベトナム東部海域(南シナ海)で、この重要なネットワークの発展に積極的に参加し、貢献していく決意を改めて表明しました。

(テープ)

「それぞれの国や民族は、政治体制、経済・文化の発展段階などに違いがあっても、私たちは共通の使命を持っています。それは、青い海を守り、次の世代に引き継ぐことです。海洋国家であるベトナムは、信頼できるパートナーとして、世界が連携して海洋を保護する取り組みに積極的に参加し、共に歩む決意を固めています。また、グリーンかつ持続可能な海洋開発に向けた協力メカニズムを主導する積極的なパートナー、そして、公正かつ持続可能なグリーン・オーシャン・ファイナンスの構築に貢献する責任あるパートナーであることを、ベトナムは強く約束します」

こうした精神のもと、UNOC3への参加を機に、チン首相は、海洋の保全と持続可能な発展における多国間協力を推進し、地球規模の課題への貢献をさらに強化していくというベトナムの強いメッセージと決意を、国際社会に向けて発信しました。

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