このほど、ファム・ミン・チン首相は「イノベーションとデジタル変革推進のための全国運動」を正式に発足させました。これは、科学技術、イノベーション、国家のデジタル変革における飛躍的発展を目指す党中央委員会決議57号の実施を加速する取り組みの一環です。
発足式の様子(写真:Lại Hoa/VOV) |
発足式でチン首相は、「50年前、4月の歴史的な日に南部を解放し、国を統一したように、より迅速に、より果敢に行動する精神で、この運動を全国的に、実質的かつ効果的に展開しなければならない。国民がその成果を実感して初めて、党と国家の政策は真に効果を発揮する」と強調しました。
さらにチン首相は、今日の世界において科学技術、イノベーション、デジタル変革は単なる客観的な要請や不可避の潮流にとどまらず、ベトナムが困難と挑戦を乗り越え、世界の強国と肩を並べるための道であると指摘しました。
また、AI人工知能が急速に発展しているものの、「人間はAIに負けることはできない」と述べたうえで、「科学技術、イノベーション、デジタル変革には限界も国境も性別も年齢も宗教も存在しない」と強調しました。こうした背景を踏まえ、この運動の意義は極めて大きいと位置づけられています。
ファム・ミン・チン首相(写真:Lại Hoa/VOV) |
チン首相は次のように述べました。
(テープ)
「2030年までに、ベトナムは高度な技術力とイノベーション力を有する国となり、高中所得国入りを目指す国々の中でも上位に立たなければなりません。目標は、デジタル経済の規模がGDP国内総生産の少なくとも30%を占め、国民および企業によるオンライン公共サービス利用率が80%を超えることです。加えて、先進国と肩を並べる超大容量・超高速の近代的なデジタルインフラを整備することも重要です」
こうした重点課題と主要目標を達成するために、チン首相は「三つの決意」を掲げました。1つ目は、政治的決意を固め、思考を刷新し、リーダーシップと指導力をもって、科学技術、イノベーション、国家のデジタル変革に向けて社会全体に新たな活力と気運を生み出すこと。2つ目は、ブレークスルーとなるテクノロジーインフラの構築を加速すること。3つ目は、政治システム内の各機関においてデジタル変革と科学技術、イノベーションの活用を一層推進することです。
また、各省庁や地方行政府、特に指導者層に対しては、デジタルスキルの向上と地方・機関におけるイノベーション促進を先導するよう求めました。そして、テクノロジー企業は先駆者・リーダーとしての役割を担い、地方行政府はそれに寄り添い支援し、国民は積極的に運動に参加し、「国民と企業は中心であり主体、主要な資源であり推進力であり、科学者はカギとなる存在であり、国家は指導・促進・支援の役割を果たす」という基本方針のもと、科学技術、イノベーション、国家のデジタル変革の建設を目指して一丸となって進むべきだと訴えました。