ザギア市にある「ENJOY」というコーヒーブランドのカフェチェーン店は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、一時的に閉店せざるを得ませんでしたが、数日前に営業を再開してからは、いつものように大勢のお客さんで混んでいます。このカフェチェーンのオーナーであるレ・バン・ホアンさんは、 新常態は、各企業が更に力強く発展するチャンスであると明らかにしました。
ホアンさんの会社は、2020年末、感染症の影響で社会隔離措置が適用されている間に、電子商取引プラットフォームを通じて、新しい市場にアクセスしたほか、コーヒー以外の多くの新しい製品の生産についても研究しました。この成功により、ホアンさんは、「2021年の優秀な若いスタートアップ」のトップ10に選ばれました。
ホアンさんは、ザギア市にある小さなカフェの経営からスタートし、コーヒーの粉末の生産を組み合わせることで、現在、「ENJOY」というコーヒーブランドのカフェチェーンを10店舗にまで発展させました。ホアンさんは、現地の農民と連携して、数百ヘクタールの農園で、コーヒーを有機農法で栽培しています。
この成功に至る過程について、ホアンさんは次のように振り返っています。
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「当初は、農民に有機コーヒーの栽培について理解してもらうのは容易なことではありませんでした。そこで、私は、まず、自分でコーヒーを有機農法で栽培して、その有機コーヒーの安定した消費先を開拓することにしたのです。この結果、多くの農民を納得させることができました。それから、農民たちと協力して、有機コーヒーの栽培面積を拡張していったのです。どんな困難があっても途中で諦めず、より簡単にアプローチするための方法を見つける必要があります」
レ・リ・ナさんの「Anna Food」というブランドのトゲバンレイシ茶生産工場は、ザギア市郊外にあります。テイグエン地方の珍しいお茶という点から、トゲバンレイシ茶は、国内各地に出荷される一方、世界にも輸出されつつあります。2021年末に、「Anna Food」のオーナーであるナさんは、農業において優秀な成績を収めた青年を対象にした「ルオン・ディン・クア賞」を受賞しました。ナさんは、トゲバンレイシのティーバッグや、トゲバンレイシの粉、自然発酵させたトゲバンレイシのジュースを製造する傍ら、地元で有機農法で栽培した米と根菜を原料にした乾麺を生産しています。
ナさんは次のように語っています。
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「専門的な加工が、唯一、有機農産物の価値を高めることだと思ったのです。全ての有機農産物を高い値段で買い付けると約束した上で、農民たちに有機農産物の栽培を奨励しました。農民たちは安定した収入を得られる傍ら、販売先を探す心配もなくなり、有機農法を導入するようになるわけです」
他方、ギアフー区に住むチュウ・ティ・タイさんは、農民と連携して、マカダミア、カシューなどナッツ類の栽培、加工を行う会社を設立しました。この会社は設立3年後に、ハノイ市を始めとする全国各地の２０あまりの食品店、代理店、スーパーマーケットにナッツ類の栄養食品を供給するまでになりました。同時に、電子商取引を始めたことで、更に多くの顧客にアプローチしています。
タイさんは次のように語っています。
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「新型コロナウイルス感染症の影響を受けましたが、製品の販売量は例年と同じですよ。当社は、製品の多様化と同時に、北部のハノイ、ナムディン省、中部のゲアン省、ダナン市、そして、南部のホーチミン市などに支店を開設する計画です」
ダクノン省青年同盟のチヤウ・ゴック・ルオン書記によりますと、現地の特産物を活用してスタートアップに成功する青年が日々増えています。青年のスタートアップを奨励するために、同省の青年同盟は、青年たちに、スタートアップに関するアドバイスや、低金利の融資へのアクセスなどを支援しています。
ルオンさんは次のように語っています。
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「現在、ダクノン省では、スタートアップに向け決意を固めた多くの青年がいます。これは、喜ばしいことです。青年のスタートアップでは、創意工夫が凝らされ、地元の気候、土壌、地理などの利点を徹底的に活用して、質の高い製品が生産されてきました。多くの青年が、ダクノン省の青年同盟と投資計画局の連携するインベンション・イノベーション・コンクールで受賞しましたよ」
ダクノン省の青年たちは、創意工夫を凝らし、地元の潜在力や強みを活かして、豊かになっています。