開会演説に立ったベトナム外務省のファム・クアン・ヒエウ次官は、ベトナム東部海域(南シナ海)問題について国際法と国連憲章に従って紛争を平和的に解決するというベトナムの終始一貫した立場を強調し、海の持続可能な開発もベトナムの最優先課題であると述べました。今年のシンポジウムのテーマについて、同次官は、同海域の平和・安定・安全保障の維持は新型コロナ後の持続可能な社会経済回復に欠かせない要素であると述べ、同海域に関する透明性、および関係各国の戦略的信頼関係を強化する必要があると訴えました。また、ヒエウ次官は、多国間主義の促進、特に、ASEAN東南アジア諸国連合の中心的な役割の向上を目指すイニシアティブを打ち出すよう求め、次のように語りました。
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「今年は1982年国連海洋法条約採択40周年です。そのため、今年のシンポジウムは、海洋とその資源の持続可能な開発を含め海洋に関するすべての問題の解決を目指す法的基盤の構築に対する同条約の重要性を再確認するチャンスです」
シンポジウムで、出席者らは、ベトナム東部海域の最近の動きや、同海域での大国間の競争、同海域での伝統的かつ非伝統的安全保障問題、インド・太平洋の安全保障における協力の促進について話し合います。また、今年のシンポジウムの新しい点は、国外在留ベトナム人を対象とした討論会を行うことです。