ベトナム、国際基準に沿い原子力発電を段階的に推進

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(VOVWORLD) - IAEA調査団は、ベトナムがニントゥアン原子力発電所計画の再始動と実施加速に向け、必要なインフラ整備を含め、大きな前進を遂げていると評価しました。

12月1日から11日にかけて、ハノイで、科学技術省傘下の放射線・原子力安全局は、国内の関係省庁と連携し、IAEA国際原子力機関の原子力インフラ開発部門トップ、エリック・マテ氏率いる調査団を受け入れ、原子力発電に関する国家インフラを包括的に評価する「INIRミッション」を実施しました。

IAEA調査団は、ベトナムがニントゥアン原子力発電所計画の再始動と実施加速に向け、必要なインフラ整備を含め、大きな前進を遂げていると評価しました。特に、2025年に原子力法の改正を行い、原子力発電事業の円滑な実施を後押しする特別な制度を導入した点が指摘されました。

ベトナム、国際基準に沿い原子力発電を段階的に推進 - ảnh 1ニントゥアン第1原子力発電所の建設予定地に選定された、フオックイン村(写真:TTXVN)

専門家チームは、ベトナムの取り組みの中から、原子力発電を導入する国々にとって参考となる2つの「優良事例」を挙げました。

1つ目は、国会が採択した決議189号で、原子力発電計画に対する強い政治的意思を示すとともに、投資手続きの簡素化、用地確保の迅速化、資金調達や事業者選定の柔軟化、さらに中央と地方の連携強化を可能にする特別な仕組みを整えた点です。IAEAは、こうした枠組みが事業の進捗と持続性を確保するうえで重要だとしています。

2つ目は、既存の環境モニタリングの経験と観測ネットワークを効果的に活用し、原子力発電事業の準備に役立てている点で、環境評価の質の向上や透明性の確保、準備期間の短縮につながるとして、IAEAが推奨しています。

これらの評価を通じ、ベトナムが原子力発電計画に対し、国際基準に沿った体系的かつ責任ある姿勢で取り組んでいることが示されました。

今後、2026年第1四半期にIAEAとベトナムはINIR報告書の草案をまとめ、第2四半期には、IAEAが正式な報告書をベトナム政府に提出する予定です。

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