グエン・マイン・ドン外務次官 |
シンポジウムには、ASEAN東南アジア諸国連合加盟国と中国の高官や研究者、科学者、中でも、2002年にDOCの調印式に参加した元高官らが出席しました。ベトナムからは、当時のグエン・ジ・ニエン元外相と、国家国境委員会の副委員長を務めるグエン・マイン・ドン外務次官が参加しました。
シンポジウムで発言に立った中国の王毅外相は各国に対し、同海上の平和・協力を維持するとともに、1982年国連海洋法条約をはじめとする国際法に従って効力のある実質的なCOC海上行動規範を作成するために交渉を促進させるよう呼びかけました。一方、ベトナムのグエン・ジ・ニエン元外相は、DOCはベトナム東部海域における航行の自由を確保することと、国際法に従って紛争を平和的に解決することに対する関連各国の公約を確認するものとしてASEANと中国との信頼と協力の促進に役立っていると述べ、地域の平和・安定・安全保障・協力の維持に対するDOCの重要性を強調しました。
また、ASEAN諸国の高官らはASEANと中国は引き続きDOCの完全履行に取り組むとともに、COCに関する交渉に必要な環境を維持する必要があると述べ、1982年国連海洋法条約をはじめとする国際法に沿った関連各国の権利と利益の尊重を原則に、自制して同海上の情勢をエスカレートさせる行動をとらないようにしなければならいないとしています。