ウクライナのダム決壊をめぐる問題

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(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、6月6日、ウクライナのノヴァ・カホウカ市にあるカホフカ水力発電所のダムが破壊されました。
ウクライナのダム決壊をめぐる問題 - ảnh 1(写真:AFP/TTXVN)

ドニプロ川を堰き止めていたカホフカ貯水池の水が流れ出して水位が急上昇し、下流は氾濫の危険性があります。

ノヴァ・カホウカは、ウクライナ南部ヘルソン州の中央カホウカ地区にある都市であり、ドニエプル川の東岸に位置する重要な港市です。ドニエプル川はここでカホフカ貯水池の下流端に達します。ノヴァ・カホウカ市はクリミア半島へと水を引く北クリミア運河の源のすぐ下流に立地し、運河の中心地を御していると言えます。

ウクライナのストリレツ環境相は記者会見で、ダムからは少なくとも150トンの石油がドニエプル川に流れ出し、これまでの環境被害額は5000万ユーロ(5380万ドル)と見積もられると語りました。ウクライナのゼレンスキー大統領は、南部ヘルソン州の水力発電所のダムが決壊したことをめぐって、11日、ICC=国際刑事裁判所による調査が始まっていると明らかにしました。ICCはダムの決壊の要因や、それが戦争犯罪にあたるのかどうかなどを調べるものとみられています。

これに対し、ロシア当局は、カホフカ・ダムは問題の地域でのウクライナ軍の攻撃によって損傷したと反論しています。また、ロシアから派遣されたノヴァ・カホウカのウラジミール・レオンティエフ市長は、「今回の攻撃は非常に深刻なテロ行為であり、モスクワが任命した当局は最悪の結果に備えている」と表明しています。

こうした中、WHO=世界保健機関は8日、洪水の被災地に緊急物資を急送したほか、感染症などさまざまな健康リスクに対応する準備を進めていることを明らかにしました。テドロス事務局長は「この地域の水質浄化システムや公衆衛生サービスに与える影響は過小評価できない」と警戒感を示しました。

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