G20 環境と気候変動問題に関する共同声明まとまらず

Chia sẻ
(VOVWORLD) -先週、G20=20カ国・地域はインド南部チェンナイで、環境・気候相会合を開き、気候変動問題などについて協議しましたが、先進国と途上国との間の見解の相違が埋まらず、温暖化ガス排出削減の目標を巡り、合意に至りませんでした。

インド政府の筋によりますと、先進国側は地球温暖化を抑制し、熱波、山火事、洪水の悪化を食い止めるために、2025年までに温室効果ガス(GHG)排出量を緩和し、30年までに排出の絶対量を43%削減することを提案しましたが、これに対し、途上国側はインフラ整備や成長能力が制限されるとして反対し、2015年にパリで開かれた第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」を順守するよう求めました。

欧州の代表団によりますと、中国とサウジアラビアはG20協議を通したコミットメントを拒否しました。欧州連合(EU)のシンケビチュウス欧州委員(環境・海洋・漁業担当)は一部の国がこれまでの気候変動に関する公約を撤回しようとしていると非難し、「狭い国益に基づいて動いてはならない。最も動きの鈍い国により変化のペースが決められることがあってはならない」と述べました。

これに先立つ28日、COP28=国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議の議長を務めるサルタン・アル・ジャーベル氏は、G20に対し、温室効果ガスの排出削減の対策を行うことにおいて先駆的な役割を果たすよう求めました。

今回のG20の閣僚会合では、欧米とロシアの対立が続くなか、共同声明がまとまらない事態が相次ぎました。予想外の結果を踏まえ、気候問題に関するG20の決定は、今年9月にインドのニューデリで開催されるG20サミットまで各国の首脳に割り当てられることになります。これはG20が今年中に気候に関する共同声明をまとめるための最後のチャンスでもあるとされています。

ご感想