この5年間、USAID＝アメリカ国際開発庁の主導によるLinkSME＝ベトナム中小企業の改革促進と連携能力向上に関するプロジェクトはベトナム政府と共に歩み、体制の改革と行政手続きの簡素化の促進、経営環境の改善などに積極的に貢献してきました。特に、同プロジェクトは中小企業の能力向上と世界経済への参入を支援しています。

LinkSMEプロジェクトのダイレクター、ダニエル・フィッツパトリック氏＝Ngọc Thiện/TTXVN

ベトナムにおけるLinkSMEプロジェクトの実施5周年記念を機に、同プロジェクトのダイレクター、ダニエル・フィッツパトリック氏はベトナム通信社のインタビューに答え、「2018年からスタートさせたこのプロジェクトは中小企業の経営環境の改善とチャンスをつかむことを目的としている」と明らかにしました。

フィッツパトリック氏によりますと、LinkSMEプロジェクトは2つの方法で中小企業を支援してきました。第1、中小企業を主要企業と直接結びつけ、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、資金へのアクセスなどを支援すること。第2、政府事務局と関連機関、部局と連携して、経営環境の改善を目指し、あらゆるチャンネルを通じて、中小企業にサービスを提供するということです。

フィッツパトリック氏は、「新型コロナウイルス感染症の影響にも関わらず、LinkSMEプロジェクトの活動を継続するための解決策を見出すよう努力した」と強調するとともに、「私たちはパートナーと協力して、デジタル技術を活用し、オンライン形式で様々な活動を行い、参加者の注目を多く集めた」と述べました。さらに、「企業のデジタルトランスフォーメーションと資金へのアクセスという2つの主要な内容がLinkSMEプロジェクトに追加された」と語りました。

試算によりますと、同プロジェクトの恩恵で、ベトナムの中小企業が約2000万ドルの融資を受けられるようになりました。これらの融資は、中小企業の高金利融資の返済、インフラ整備の近代化、活動の最適化などを支援することになります。

LinkSMEプロジェクトはベトナムの中小企業の持続的な支援を維持するため、ベトナムの経済協会や生産性向上支援センター、中小企業振興課などと連携し、体制の整備、政府と企業との連携を強化していきます。これと同時に、経済競争力の向上というインド太平洋地域のビジョンと、民間部門が主導する市場経済の構築というUSAIDベトナム事務所の目標に貢献します。