越境EC電子商取引は、急激に発展を遂げています。ベトナムが世界経済に広範に統合するとともに、次世代自由貿易協定の恩恵を受けている背景の中で、越境電子商取引に参加することは、効果的な方策であり、ベトナムの企業に複数のチャンスをもたらすとされています。
ベトナムの産業界は、政府の支援を受ける一方、グローバルサプライチェーンにおけるチャンスを主体的に掴み、ブランディングを行っています。
デジタルプラットフォームを通じた輸出
Amazonグローバルセリングの統計によりますと、去る6月に、ベトナムの企業がAmazonグローバルセリングを通じて、販売した製品の数は過去5年間で300%増加しました。これまでに、ベトナムの中小企業数千社は、Amazonグローバルセリングを利用して、輸出を行っているとのことです。
農産物・青果総公社傘下の「Vegetexco」という名前の株式会社は、近年、貿易取引フォーラムや、見本市、ECサイトなどに積極的かつ主体的に参加した上で、輸入業者と直接連携するようになった為、AmazonのECサイトを通じて、欧州に複数の農産物を直接輸出してきました。
同社の経営担当者チュオン・アイン・トウンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「当社は、Amazonの電子商取引サイトを通じて国際市場に製品を提供する為、物流業者と連携しています。双方がスムーズに連携・協力し、顧客を模索できるように、当社が打ち合わせ、調整を行いました。
一方、「Phú Long Global」という名前の投資有限会社は、近年、生産技術移転や、デザインの刷新を推進する一方、「アリババ(Alibaba)」のECサイトを通じた輸出を行っています。同社のブ・ティエン・ナム社長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「アリババのECサイトを利用すれば多くの利点が得られます。それらは、顧客数が多いこと。販売者と購入者はこのサイトから多く補助政策を受けられること。買い手は返金ポリシー、期日通りの配達保証、販売後の保護などが提供されること。従来型取引と比べ、EC電子商取引は、利便性を有しており、迅速に行われるようになります」
一方、ベトナムの大手輸出入企業は、ECサイトを利用することにより、自社の製品を直接紹介したり、輸入業者に工場見学を招待したりした上で、輸出市場の拡大や、より大きなサプライチェーンに参加するための多くのチャンスに恵まれています。近年、「Minh Long」という名前の陶磁器会社、「Sunhouse」キッチン用品会社、「BeeFurni」室内装飾会社、「Lafooco」農産物会社などの大手企業は、ECサイトを通じて、製品の輸出に成功しました。AmazonのECサイトを通じて、ベトナムの製品は、毎年、北米、欧州、オーストラリア、日本、シンガポール、インドなどに住む20億人あまりの顧客に届けられるようになっています。技術とECサイトの支援を受けて、売り手は、どこでも、いつでも、注文書を主体的に入手することができます。
ベトナム企業のブランディングへのサポート
しかし、越境電子商取引を効果的に活用できるように、各企業は製品と越境EC環境に関する規定を深く理解し、遵守する必要があります。商工省はECサイトを通じてベトナム産の製品の輸出を推進する為、様々な方策を講じています。
ファン・ティン・タン商工次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「商工省は、地方と企業に対して様々な支援政策をとってきました。例えば、地域間連携に関するセミナー、中小企業に対する電子商取引に関する訓練コースなどを開催することなどです。電子商取引は世界的な傾向であり、ベトナム産製品を世界に迅速かつ効果的に提供できるためのチャンネルです」
年初7ヶ月間、ベトナムの輸出額は昨年同期比15.7%増にあたるおよそ2270億米ドルに達しています。その中で越境ECサイトを通じた輸出額は大多数を占めています。ベトナムは、輸出製品の付加価値の向上のため、国家ブランディングを行う傍ら、越境電子商取引サービスエコシステムの推進を継続しています。