ベトナムでは近年、SNSソーシャルネットワークが普及していることは、社会に多くの影響を与えていながらも、民族の道徳や文化、風俗習慣に背く情報を発信するなど悪影響をもたらしているという現状があります。こうした事態を前に、先ごろ、ベトナム情報通信省は、「SNSにおけるマナー規範」を出し、健全なインターネット空間づくりを目指しています。
現在、SNSはベトナム人の多くにお馴染みの存在となっています。現在、フェイスブックをはじめとするSNSの利用者は総人口の57%に相当する5500万人にのぼっています。これにより、ベトナムはSNSの利用者数について世界で7位に立っています。
こうしたSNSは有力な情報発信源となっており、国民に情報や知識を提供するという大きな役目を果たしています。しかし、その反面、歪曲した情報や、民族の道徳・文化・風俗習慣にふさわしくない情報、それに国の安全保障と社会秩序を破壊しようとする情報も流されています。
こうした事態を前に、「SNSにおけるマナー規範」はSNSにおける利用者のマナーを規定し、健全なインターネット空間を構築することが狙うものです。この規範によりますと、SNSでシェアされる情報は信頼たる情報源からのものであり、民族の道徳・文化・伝統の価値にふさわしいものでなければなりません。また、暴力や地方差別、性差別、宗教差別につながる言葉や、組織と個人の正当な利益や名誉に悪影響を与える言葉を使ってはいけません。特に、国の安全保障や社会秩序の破壊を目指す内容は絶対に掲載していけないとしています。
そして、この規範は、ベトナムの国土や人々、文化をPRし、日常生活における模範を紹介する情報の発信を奨励します。さらにSNSの利用者に対し、個人情報の保護や自分のアカウント保護に注意するよう訴えています。
専門家によりますと、、「SNSにおけるマナー規範」はインターネット上のマナー教育に役立ち、2019年1月1日に発効したサイバーセキュリティ法の施行に寄与すると期待されれています。