(写真:hanoimoi.com.vn) |
最近、いくつかのソーシャルネットワークは、「ベトナムの党と国家は党大会を国の領海保護よりも重視している」という中傷論調を繰り返しています。これは、党と国民の信頼関係の破壊を目指すものにすぎません。
実際、国の独立・主権・領土・領海・平和環境の保護はベトナムの党と国家が堅持している終始一貫した政策です。ベトナム国会が1994年6月23日に採択した1982年国連海洋法条約の批准に関する決議はその1つの証です。この決議は、同条約と国際法に則って、ベトナムの領海とそれに対するベトナムの国家主権、裁判権などを確認した上で、関係各国に対し、それらを尊重するよう要請しています。また、チュオンサとホアンサの両群島に対するベトナムの主権を再確認し、「領海に関するあらゆる紛争も平等・相互尊重・相互理解・国際法の尊重という原則により平和的措置で解決する必要がある」という立場を強調しています。
1982年国連海洋法条約にしたがって、ベトナムは2012年海洋法を発布しました。これは海洋資源の持続可能な開発と保護、各海域や、大陸棚、排他的経済水域、島しょの管理、紛争解決などを目指すものです。海洋法とともに、ベトナムは2003年の国家国境法や、2015年の航海法、天然資源法、海洋と島しょ環境法なども制定しました。 特に、領海保護はベトナムにとって神聖な任務でもあります。ベトナムは終始一貫して、平和的措置や、外交的措置で自国の領海を断固として保護するという路線を堅持しています。この路線は党の第12回全国代表大会の決議で再確認されるとともに、実際に積極的に実施されています。
(写真:dangcongsan.vn) |
現在、ベトナムは「法の支配」という精神を掲げ、領海紛争を1982年国連海洋法条約を含め国際法とDOC=海上行動宣言に従って、平和的措置で解決しながら、COC=海上行動規範の早期制定を目指しています。
グエン・フ・チョン党書記長・国家主席はこの立場を再三強調してきました。チョン氏は、「これは国の発展のための平和環境維持や、領土保全を目指すもの」としています。ベトナム軍隊はその路線をあらゆる活動の指針と見做しています。2019年国防白書を発表する式典で、国防次官を務めるグエン・チ・ビン将軍は、「国家の独立・主権・統一・領土保全を保護する目的以外に軍事力を行使しない」と再確認しました。
ベトナム国民は誰よりも、戦争の残酷さを認識しており、平和を愛しています。これは、領海紛争解決プロセスにおいても、ベトナムの党と国家の指針となっています。そして、ベトナムがとっている「法の支配・平和・対話」という路線は各国共通した傾向に合致するものといえます。