約2か月間にわたって開催されたダナン国際花火大会2025が閉幕し、優勝は中国の江西延鋒（ジャンシー・ヤンフォン）チームが獲得しました。13回の開催を重ねたこの大会は、ダナン市ならではの象徴的なイベントとして定着し、国内外の観光客を引きつける大きな魅力となっています。

決勝夜に行われたベトナムのZ121 Vina Pyrotechチームによる花火パフォーマンス（写真：VOV）

大会期間中、毎週土曜日の夜には、ハン川沿いが光と音に包まれ、1万人超の観覧席は常に満員となりました。川沿いの高層ホテルも早くから満室になるなど、街は花火一色に染まりました。トゥアンフック橋、ハン川橋、ドラゴン橋周辺には多くの市民と観光客が詰めかけ、花火を楽しみました。

観客の一人であるホー・ティ・トゥさんは、次のように語りました。

（テープ）

「本当に素晴らしくて、芸術的でした。また来る機会があれば、もう一度この花火大会を見に来たいです」

今年の大会は、過去最大規模の10チームが参加し、開催期間も過去最長となりました。ベトナムからは初めて2つのチームが出場し、そのうち1つのチームが初の決勝進出、準優勝を果たしました。世界的な花火コンサルティング企業「Global 2000」のナディア・シャキーラ・ウォン取締役会長は、「これまでで最も均整が取れ、創造性に富んだ大会だった。各チームは先端技術を駆使し、自国の文化を色濃く反映した演出で観客を魅了した」と語りました。

イベントは年々、より専門的かつ体系的に運営されるようになり、ダナン市のブランド価値を高めると同時に、観光をけん引する重要な存在となっています。

ダナン市人民委員会のグエン・ティ・アイン・ティ副委員長は、「今後5年間、この大会を文化・観光産業発展の原動力としてさらに強化していく」と述べ、次のように語りました。

（テープ）

「今後はハン川沿いにとどまらず、市の多様な地形を生かして他の会場への拡大も検討します。音楽、グルメ、ストリートフェスティバルなどと組み合わせ、夏全体を通じたイベントとして展開し、ダナン市を『四季を通じた祭りの都市』にしていきたいと考えています」

こうした盛り上がりは、観光需要の増加にも顕著に現れました。7月11日には過去最多の171便がダナン市に到着し、月間平均便数と比べ14％増、上半期平均比では40％増となりました。決勝当日の7月12日には国際線55便を含む165便が到着しました。市内の宿泊施設利用者は約9万8000人と、前年同期比6.4％増を記録し、中でも外国人観光客の伸びは81％に達しました。5月31日から6月28日までの累計宿泊者数は約117万人で、前年同期比10％以上の増加となりました。