地元に住む少数民族クメール族の人々は、この産業の維持と観光発展に取り組んでいます。仕事や日常生活、年中行事などで、クメール族の人々は、魚篭、丸盆ザル、乾燥用ザル、籠、ゴザ、背負い籠など、多くの竹製品を作っています。竹細工の職人であるチャン・ティ・フィエンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちの竹細工は先祖代々から伝わる職業です。以前、母方の祖父も、母もこの仕事をしていました。私も母方の祖父と母からこの職業を受け継いだのです。私は10歳になるときから、竹細工をしました。我が村の竹細工はソクチャン省の有名な伝統工芸村として知られることを誇りに思っています。子孫にもこの職業を伝えたいです」
現在、竹細工従事者は連携し合って、竹細工のグループや協同組合を設立した上で、生産・経営すると同時に観光サービスを提供しています。「トオイ・トウエット」と名づけられた籐・竹細工協同組合のチュオン・バック・トオイ会長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、私たちはおよそ700点の籐・竹細工製品を作っています。これらの商品は、国内市場に出荷されるほか、輸出もされています。輸出用の製品は主に日用品です。そのほか、ホームステイや、リゾート地、観光地に籐・竹建材を供給していますよ」
一方、「ダット・フォン・ナム」という名前の籐・竹細工協同組合のグエン・バン・フィン会長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちが作った籐・竹製品は、国内各地で販売されるほか、日本、中国、カナダ、タイなどに輸出されています。これらは、観光商品、室内装飾品など多種多様です。その一方で、私たちは、レストラン、ホテルなどの竹建築物の建設と設計にも手掛けていますよ」
フータン村の籐・竹細工製品は、日々豊富になっているようです。特に、職人たちが作った竹製のザル、小船、小物入れのミニチュアの美術手工芸品は、観光客を魅了しています。観光客であるカック・ティエウ・フンさんは次のように語っています。
(テープ)
「これらの竹製品のミニチュアはとても美しく、可愛いです。フータン村の村民にとって竹細工は昔からの職業であるので、維持・発展させなければなりません。これらの竹製品は外国人観光客に人気のあるものになると思います」
フータン村の行政当局は、観光客を誘致する為、伝統工芸村への見学ツアー、クメール族の寺院見学ツアーなどを行っています。