中部高原地帯テイグエン地方コントウム(Kon Tum)省では、2021年~2022学年度の新学期に9万2000人あまりの生徒がいます。省内の僻地や山間部に住む多くの児童・生徒は、家族が生活上で困難な状態にあるため、学校に行くとき、ノートや、勉強の用具がありませんでした。このような中、ダクハ(Dak Ha)県ダクプシ(Dak Pxi)村にあるグエン・バン・ク小学校の教師らは、様々な効果的な行動で、生徒たちの登校に励んできました。
グエン・バン・ク小学校のグエン・チュン・ズン校長によりますと、同学校の殆どの生徒は少数民族ソダン族であり、裸足で、それにいつも教科書やノートがないまま学校に行っていたということです。275人の生徒らは、9月初めに、新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的に家でオンライン授業を実施ました。そして、先日やっと登校を再開しました。
ズン教師は次のように語りました。
(テープ)
「生徒たちが登校できるように、私たちは、学校の全ての幹部、教師、職員、それに、他の支援者に生徒たちへの支援を働きかけました。そのお陰で、生徒たちは衣服や、履物、文房具などをもらえました。」
支援者から寄付された支援物資は、グエン・バン・ク小学校のある部屋に並べられます。およそ300着の衣服が洗濯した後、アイロン掛けされて、キレイに整っています。生徒たちは、その部屋に行って、自分が足りないものを選らぶことができます。小学1年生のイチャムさん、イチュンさん、そして、3年生のアティエンさん、アハウさん、アビンさんは、自分に合う服を試着しながら、次のように語りました。
(テープ)
「学校へ行くとき、白いシャツと青いズボンなら、OKですね。」
「白いシャツがないので、先生から白いシャツをもらって、とても嬉しいです。これから、勉強を頑張ります。」
一方、グエン・ティ・トウ・フォン教師は、次のように語りました。
(テープ)
「私たちは、支援者からもらった衣類をキレイに洗濯します。ボタンがとれたところにボタン付けをします。そして、アイロンかけをしてからきちんと並べます。生徒たちの体に合う服を選んであげます。」
その他、グエン・バン・ク小学校は、およそ100人の生徒に教科書を補助するために、共同の本棚を作ったり、生徒に読書文化を奨励するために「愛する図書館」という試みを実現しています。そして、同学校の教師らは、生徒のために、衣服を作ったり、生徒の髪の毛や手足の爪を切ったりしてあげました。
ダクプシ村人民委員会のウ・リ副委員長は、生徒に対する教師たちの責任と感情を高く評価し、次のように語りました。
(テープ)
「グエン・バン・ク小学校には困難な状態にある家庭の子どもが沢山います。同学校の教師らは、恵まれない生徒を助けるために、様々な試みを実現してきました。これらの試みは適切であり、他の学校でも拡大される必要があると思います。」
生徒たちに対する教師の心の込った関心のお陰で、グエン・バン・ク小学校の生徒たちは、まじめに勉強するようになっています。