これにより、現在、同省は全国各地に先駆けて、高品質の製品を製造する地方となっています。このことは、地元の農業商品の付加価値の向上、住民の生活改善に貢献していると評価されています。
フンヒエップ県ロンタン村チュオンカン1号集落に住むトゥ・ティ・グエン・マイさんは約25年間にわたりお菓子作りに従事しています。彼女のお菓子製造施設は、毎月、およそ1万ないし1万5千個の「Banh Pia(バインピア)」と菓子各種を出荷しています。ちなみに、「バインピア」とは、褐色の焼き色が付いた小麦粉の皮にドリアンや、塩漬けの卵の黄身、タロイモなどの餡が入った饅頭です。マイさんは、2023年に、「バインピア」の知名度を高めようと思い、OCOP製品の製造プログラムに参加することにしました。
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「私たちが作った『バインピア』はOCOP一村一品製品として認定されてから、さらなる多くの消費者に知られるようになりました。現在、『バインピア』は国内各地の大きなスーパーマーケットで販売されただけでなく、外国にも輸出されるようになっています」
フンヒエップ県行政当局は、新しい製品を開発する一方、関連機関と連携して、生産業者に製品の質的向上、商品のパッケージデザインの制作などを後押ししています。同時に、貿易振興活動、または、Voso、Postmart、Shopee、Lazada...などの電子商取引サイトを利用して、商品の紹介、PR、消費を行い、知的財産権の保護に注力する方針です。これまでに、現地の多くのOCOP製品は、大手卸売企業とスーパーマーケットから注文を受けました。
フンヒエップ県タンビン村タンロンア集落にある「ウットタイ」と名づけられた酒造り工場のオーナーであるボー・ティ・フォン・チャンさんは、次のように語っています。
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「お酒の主要原材料はお米です。そこで、私たちは、米の付加価値の向上、グリーン経済に向けた循環型生産チェーンなどに貢献します。ハウザン省の農産物がさらに発展していくよう期待しています」
肥沃な土壌や、多種多様な農業製品に恵まれているうえ、ハウザン省行政当局の支援を受けることにより、OCOP製品プログラムは、企業、協同組合、生産施設の発展に役立っています。地元のOCOP製品は、高品質、および消費者のニーズに応えられる可能性で、市場の優位を占めつつあります。
これまでに、ハウザン省は278種類の製品をOCOP製品として認めています。ほとんどのOCOP製品は、全国各地のスーパーマーケットや、百貨店、クリーン農産物販売店で販売されています。特に、地元のフルーツは、中東、北米、欧州などにも輸出されています。ハウザン省行政当局は、OCOP製品の生産規模の拡大、持続可能な開発、国際市場における競争力の向上を目指して、品質や、デザインの統一化と安定化を維持するとともに、GlobalGAP、HACCP、ISO 22000などの食品安全マネジメントシステムに関する国際規格を満たした生産工程の構築に注力しています。
ハウザン省ロンミー町経済室のリ・レ・ホア副室長は次のように語っています。
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「私たちは、卸売企業、生産協同組合、生産施設による三者連携プログラムを実施した上で、原料産地の形成、高品質製品の製造、製品付加価値の向上、現地住民の就労に貢献する方針です」
ハウザン省は、今後も、農産物の生産加工への近代的技術の応用、生産工程の革新、新製品の開発に投資の誘致を推進し続けます。同時に、農業と加工分野で活躍する国際組織や専門家と連携して、先進的技術の移転を行います。これらの取り組みは、地元の経済の持続可能な開発に貢献することが期待されています。