メコンデルタのチャ魚生産部門、循環経済開発目指す

Chia sẻ
(VOVWORLD) - ベトナム南部のメコンデルタ地域では現在、パンガシウス科ナマズ「チャ」魚の養殖場の面積が6000ヘクタールに、その年間生産量は150万トンに達しています。

昨年、ベトナムのチャ魚は140か国・地域に輸出され、その通年の輸出額が24億ドルを超えました。気候変動への対応や、温室効果ガス排出量の削減、製品の価値向上などを目指し、メコンデルタのチャ魚生産部門は循環経済モデルに基づき、製品の生産や、保管、輸送に近代的技術の導入を進めています。

メコンデルタのチャ魚生産部門、循環経済開発目指す  - ảnh 1現在、チャ魚を養殖するのは主にメコンデルタ地域

現在、チャ魚を養殖するのはアンザン省や、ドンタップ省、カントー市、ビンロン省、ベンチェ省などです。これらの地方は養殖場の拡張と改良、製品の質的向上に力を入れています。カントー市を例として取り上げますが、現在、市内のチャ魚養殖場の面積は700ヘクタールで、年間生産量は18万トンに達しています。

同市は質の高い原料供給源の確保や、製品の質的向上などを目指し、グローバルギャップ(GlobalGAP)や、ASC=水産養殖管理協議会の基準、農・水産物の生産に関するベトナム独特の基準ベトギャップ(VietGAP)などをチャ魚養殖・生産プロセスに導入しています。カントー市水産物支局のグエン・レ・ホア副支局長は、「循環経済開発により、製品の付加価値や、競争力、持続性が高まり、気候変動への対応や、環境保護にも役立つ」との見方を示し、次のように語りました。

(テープ)

「各種の製品と副製品を徹底的に利用するのはチャ魚の価値向上に役立ちます。これはチャ魚生産部門の環境へのマイナス影響の削減にも貢献します。また、生産コストの削減や、養殖業者の収益の増加にもつながります」

ベトナムチャ魚協会によりますと、現在、すべてのチャ魚養殖・生産・加工施設は近代的な設備・技術を使用して、全プロセスを緊密に監視・管理しています。これは環境保護や、温室効果ガスの排出量削減、経済的効果の向上、養殖業者の収入、チャ魚部門の競争力向上と持続可能な発展などに関する要求に応えるための措置であるとしています。

ベトナムチャ魚協会のファム・トゥ・ホン副理事長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「チャ魚部門は持続可能な発展戦略を必要としています。その中で、環境保護問題に関心を寄せ、具体的な解決策を出す必要があります。」

メコンデルタのチャ魚生産部門、循環経済開発目指す  - ảnh 2チャ魚の生産・加工

現在、ベトナムのチャ魚は140か国・地域に進出していますが、これらの市場の厳しい要求に応えるため、ベトナム企業は環境にやさしいクリーン生産技術の応用や、副製品の生産への投資を進めています。カントー水産物大学のフイン・バン・ヒェン博士は、「温室効果ガス排出量の削減はグローバルな目標であり、チャ魚生産部門もそれに注力する必要がある」とし、次のように述べました。

(テープ)

「我々は、責任ある生産や、グローバルサプラインチェーンへの参入に関心を寄せています。ベトナムは循環経済の導入に関するロードマップを作るとともに、責任ある生産プロセスに参入し、排出量の削減を目指しています」

一方、チャン・ディン・ルアン水産局長によりますと、循環経済モデルに基づくチャ魚生産を促進するため、PPP=官民連携方式は効果的な方法であるということです。ルアン局長は次のように語りました。

(テープ)

「PPP方式を通じて、近代的な科学技術の導入とイノベーションの強化、生産性の向上、温室効果ガスとマイナス影響・損失の削減が図られます。同時に、副製品の生産も発展します。また、稚魚供給や、製品の加工・消費にも役立ちます。これらは水産物部門全体の成長及び環境保護事業に貢献します」

ベトナムが気候変動への対応を目指し国際共同体と力を合わせている背景の中で、チャ魚生産部門の競争力向上や、環境保護、循環経済モデルの導入は重要性が増しています。今後も、同部門はその方針に従って、養殖・生産・加工を進め、さらに多大な成果を収めていくものと期待されています。

ご感想