同省の8つの県のうち、5つの県が海に面し、深水港に関する業務を行う一方、東南部地域の交通網に重要な役割を果たしています。こうしたバリア・ブンタウ省は石油ガス採掘や観光、港湾の開発などを進めており、海洋経済開発のための大きなメリットがあります。
2018年、ベトナムは2030年までの持続可能な海洋経済開発戦略と2045年までのビジョンを発布しました。その中で、2030年をめどに、ベトナムが強力な海洋国となり、海洋経済の持続可能な開発に関する基本的な指標を達成するとともに2045年までに持続的かつ安定的で、繁栄した海洋国へと発展し、海洋経済は国の開発事業に重要な貢献をする分野となり、ベトナムは海洋に関する地域および国際問題の解決に主体的に参加するという目標が設置されました。
海洋経済開発戦略の中でバリア・ブンタウ省は東南部だけでなく、全国の経済開発に重要な位置を占めているとしています。今年11月末にバリア・ブンタウ省で行われた2030年までの東南部の社会経済開発、国防安全保障、および2045年までのビジョンに関する第13期政治局の決議24号を展開する会議でファム・ミン・チン首相は次のように語りました。
(テープ)
「バリア・ブンタウ省は東南部地域をはじめ、全国の国防・安全保障、社会経済、文化などの分野で重要な位置を占めています。ですから、同省は国家、および国際レベルにおける地元の戦略的な地位をよく認識したうえで、具体的な行動計画を取らなければなりません」
カイメップ・ティバイ港湾クラスター |
バリア・ブンタウ省は「グリーン成長に基づく持続可能な海洋経済の開発」という方針に従って2030年までの持続可能な海洋経済開発戦略と2045年までのビジョンに関する政治局決議を精力的に実施しています。
同時に国内外のあらゆるリソースを社会経済インフラ整備や港湾を国道と結びつける交通システムの建設に活用しています。
同省を貫く3本の幹線道路はベトナムの美しいルートに選ばれ、全長 78 km におよぶ海沿いの道路が整備され、海洋経済の開発に役立つとしています。以前、同省には、石油ガス開発や水産物の水揚げ専用の港湾しかありませんでしたが、現在、国家レベルに達する総合的な港湾システムが整備されています。
バリア・ブンタウ省党委員会のファム・ベト・タイン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「バリア・ブンタウ省は世界で最も開発の潜在力が高い世界の 20 の深海港の 1 つであるカイメップ・ティバイ深水港を擁しています。また、ベトナム経済開発実業の一環である海洋経済の開発に尽力しています。首相の指示に従って、カイメップ・ティバイ深水港開発計画を調整中で、国際中継港に開発する方針です」
バリア・ブンタウ省の港湾システムを通過する貨物の総量は年平均10%増となっています。また、カイメップ・ティバイ港湾クラスターは欧州、アメリカ州に直行する船舶の入出港が可能であるベトナムの唯一の港となっています。バリア・ブンタウ省交通運輸局のチャン・トゥオン・チ局長は次のように語りました。
(テープ)
「カイメップ・ティバイ港は近代的な設備が装備され、20万トン級以上のコンテナー船が入港できる国内唯一で世界屈指の港湾クラスターとなっています。また、同港湾の貨物取扱量は年々増加し、カイメップ・ティバイは、2019 年、世界のコンテナ取扱個数上位50港に入っています。これは国際市場におけるベトナムの深水港の地位を確立し、ベトナムの港湾の国際統合に道を切り開くでしょう」
バリア・ブンタウ省は「自由貿易地区をカイメップハ地域の深水港と連携させ建設するプロジェクトを作成し、沿海地域における工業団地と沿海都市の開発を目指しています。
現在、カイメップ・ティバイ港とロンタイン空港をはじめ、ホーチミン市、ビンズオン省、ドンナイ省を含む東南部の各地方を結ぶマルチモーダル交通インフラシステムが整備されており、東南部と国内各地、および各国との連携に貢献すると期待されています。
バリア・ブンタウ省は中央と地方行政府の適切な指導に従って、地元のあらゆる資源を活用し、国内の海洋経済中心地になる可能性があります。