1992年、ニントゥアン省内の交通網は古く、その長さは500キロメートル未満でした。こうした中、同省は交通インフラ整備を目指し、複数の措置をとり、あらゆる財源も活用してきました。
その結果、現在、省内の交通網は近代化され、その長さは1500キロメートルに増えました。そのうち、国道の長さは174キロメートル、県道は324キロメートルに達しています。特に、ニントゥアン省のトゥアンバク県ビンティエン地区とトゥアンナム県カナ地区を結ぶ長さ106キロメートルの沿岸道路は省内の経済開発事業に積極的に貢献しています。
上から眺めるニントゥアン省=plo.vn |
2015年に開通したこの道路は同省のインフラ整備事業の重要な節目とみられ、省内と周辺の各地方との経済連携や、観光協力、再生エネルギー開発などに大きく寄与しています。
ニントゥアン省の2021~2030年期における交通インフラ整備計画と2050年までのビジョンによりますと、ビンヒや、タインハイ、カインハイ、ファンランタップチャム、ソンハイ、カナといった6つの沿岸都市が建設されます。ニントゥアン省建設局のグエン・ニュ・グエン副局長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「この目標の実現を目指し、建設局は人民委員会に対し、2021~2025年期における都市開発プログラムと2030年までの方向性を調整するよう提案しました。同時に、人民委員会と人民評議会に対し、2025年までのマスタープランと2030年までのビジョンの作成を提案しました。これらは大きなプログラムであり、ニントゥアン省の都市開発事業の基礎となります」
現在、ニントゥアン省はカナ複合港建設プロジェクトを実施しています。この港は面積が108ヘクタールで、17か所のドックや、複数の倉庫などがあり、投資総額は2億7400万ドルとなっています。この深水港は南中部沿岸地帯と中部高原地帯テイグエン地方に海運サービスを提供します。同時に、中部沿海カインホア省カムラム県とビントゥアン省ビンハオ地区を結ぶ高速道路建設プロジェクトも展開中です。
このほど、首相は2021~2030年期における全国の空港建設・開発マスタープランと2050年までのビジョンを承認し、その中には、ニントゥアン省のタインソン空港もあります。これにより、ニントゥアン省の交通部門には陸路や、鉄道、海港、内陸水路だけでなく、空路も備わります。これは、地元の経済社会開発や、国防・安全保障の確保に大きく貢献します。ニントゥアン省交通運輸局のグエン・バン・ビン局長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「タインソン空港建設プロジェクトを首相が承認すれば、観光をはじめ省内の経済社会開発に前提を作り出すものとなります。これはニントゥアン省の開発事業に新たな方向性をもたらします」
チュンナムグループの送電システム建設プロジェクト=qdnd.vn |
インフラ整備とともに、ニントゥアン省は送電や、クリーンエネルギー、再生可能なエネルギーなどへの投資をアピールしています。これまで、同省は45億ドル相当の63件のエネルギー開発プロジェクトに許可書を発給してきました。今年6月末までに、その54件が完了し、国家電気網に年平均毎時3400MWの電力を提供しています。また、4件が建設中であり、ほかの4件が行政手続きを進めています。これらのプロジェクトにより、ニントゥアン省は全国の再生エネルギーセンターになる見通しです。
ニントゥアン省内で送電システム建設プロジェクトを実施しているチュンナムグループのグエン・タム・ティエン社長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「ニントゥアン省の当局は常に、企業とともに歩み、企業の問題解決に力を入れています。特に、政府の決議第115号を効果的に実施し、再生エネルギー分野に携わる企業に便宜を図っています」
間もなく開通するカムラム・ビンハオ高速道路はカナ複合港や、タインソン空港などとともに、ニントゥアン省の近代的な交通網を作り出します。これはニントゥアン省が自らのメリットを徹底的に活用し、工業や、鉱産物業、エネルギー、ロジスティクスなどを開発し、迅速かつ持続可能な発展を遂げていくための前提となります。