カットティエン国立公園

現在、同省の観光部門は地元の重要な経済分野へと成長し、持続可能なグリーン･ツーリズムを発展させながらも生態系を保護するため、あらゆる手を尽くしています。

ドンナイ省は工業発展、FDI＝外国直接投資の誘致で強みがあり、国内各地に先駆けて、新農村づくりを行なった地方として知られています。ただ、観光発展は地元の潜在力に見合っていないと指摘されています。これを認識して、ドンナイ省は地元の地理的条件に相応しいモデルであるエコ・ツーリズムの発展を進める方針を打ち出しました。地元の有名なエコ観光地としてカットティエン国立公園、ドンナイ自然文化保存地区、スオイモ観光地区などが挙げられています。ホーチミン市の観光客の一人は次のように話しました。

（テープ）

「ホーチミン市にはエコ観光地などが少ないです。ここに行けば、エコ観察ツアーに参加し、自然食品を味わうことができます。また、水上観光ツアーを利用できますよ」

ドンナイ省の観光発展に活用される資源は山、森林、滝、湖など様々なあります。また、国道1号線、20号線、51号線、ホーチミン・ロンタイン・ザウザイ高速道路などが同省を貫き、交通の便が良いと評されています。近い将来、ロンタイン国際空港が完成された暁に、ドンナイ省は観光客を引き付ける魅力的な観光地となると期待されています。

この数年、ドンナイ省の観光部門の成長率は印象的な数字を達成し、2015年～2019年期の成長率は年平均10.5%に達しています。その内訳は2018年、同省を訪れた観光客は延べ400万人に達し、収益は2兆ドンにのぼったことです。また、今年初めからの観光客が延べ250万人に達したことにより、今年全体の観光客数は昨年を上回ると予測されています。

現在、ドンナイ省では21ヶ所の観光地区があり、エコツアー、娯楽と文化施設、信仰施設見学を組み合わせたツアーなど様々な観光ツアーが提供されています。

ビュロン投資開発有限会社のグエン・ダン・ニン社長によりますと、同省の観光部門が発展する余地が大きいですが、投資家の誘致政策や旅行会社の支援政策などを実施する必要があるとしています。ニン氏の話です。

（テープ）

「借地料のほか、税制、借地政策、補助政策は企業の関心事となっています。短期間にこれらの問題をすべて解決できません。長期的な計画を立てる必要があると思います。」

2017年、同省は観光を経済社会発展戦略に重要な経済・サービス業に発展させるとともに、エコ・ツーリズムをはじめ、様々な観光ツアーを開発するという目標を設定しました。この目標を達成するため、実施すべき任務が山積すると予測されています。