バクイエン県をはじめ、山間部に住んでいる貧困世帯は生計の改善や仮設住宅の撤去のため、生産開発に必要な融資を受けました。こうした社会保障政策は貧困な地域の変貌に寄与してきました。
バクイエン県、ランチェウ村に住むハン・ア・アインさんの家族は長年にわたり、経済的に困窮しており、頑丈な家の所有を望んでいます。昨年、国家からおよそ1700ドルの補助金を受け、アインさんの家族はおよそ70平方メートルの家を建てることができました。
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「生活が困窮し、老朽化した家に住んでいるので、雨の日には大変でした。県と村の行政府から補助金を受け、頑丈な家を建てることができ、嬉しかったです。これから、貧困解消にさらに取り組んでいきます」
バクイエン県はソンラ省の2021年~2025年期の「貧困世帯向けの住宅建設のための財源の調達」計画に従って、仮設住宅の撤去を完成した6県の一つです。同県は少数民族モン族を中心に貧困世帯310戸あまりの仮設住宅の撤去を目指し、およそ84万3千ドルを調達しました。ソンラ省人民委員会のダン・ゴック・ハウ副委員長は次のように語りました。
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「貧困世帯の仮設住宅の撤去は国家、とりわけ省の行政府の重要な政策です。また、これは仁愛あふれる政策でもあります。仮設住宅の撤去は貧困世帯にとって持続可能な貧困解消を目指す適切な解決策となっています」
仮設住宅の撤去 |
仮設住宅の撤去の傍ら、バクイエン県は貧困者の生計の改善や収入の向上を支援してきました。同県、ムオンコア村に住むル・バン・チャウさんの家族は社会政策銀行から優遇融資を受け、生産開発に活用してから5年経った後、彼の家計は安定するようになっています。
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「2018年、我が家は牛の飼育のため、3千万ドンの融資を受けました。現在、6、7頭を飼っています。今後、牛の数を増やすため、さらに融資を受けたいと思います」
チャウさんの家族だけでなく、バクイエン県の多くの貧困世帯や貧困ラインに近い世帯の多くは優遇融資を受け、貧困から脱出することができました。現時点で貧困世帯への融資を含む社会政策銀行の借入残高は92万8千ドルを超えています。貧困世帯はこの融資を効果的に活用し、貧困脱出率は年平均70%に達しています。
バクイエン省の社会政策銀行のレ・バン・タン総裁は年初からの9ヶ月、同銀行は貧困世帯延べ1600戸におよそ320万ドルの融資を提供してきた、延滞率も低く、多くの世帯が貧困状態から脱出したと明らかにしました。
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「新農村建設に関する指標の中には社会政策銀行の融資に関する指標があります。バクイエン省の社会政策銀行の融資は多くの世帯の貧困脱出や生活水準の改善に役立ちました。これらの世帯は浄水供給システムを整備し、安定した仕事を行い、収入の向上が図られました」
ソンラ省の山間部に位置し、少数民族の人々が人口の95%以上を占めるバクイエン県は昨年、全国の貧困な県のリストから除外されましたが、16の村の中の13が貧困状態にあり、多次元貧困状態にある世帯の割合は32%を超えています。今後、地方行政府と住民は貧困解消の加速にさらに尽力しなければならないとしています。バクイエン県党委員会のムイ・ティ・ヒエン書記は次のように語りました。
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「少数民族居住地の社会経済開発や貧困解消、新農村建設に関する国会決議88号をはじめ、国家目標プログラムを適切に展開します。また、住民に社会保障や『誰一人取り残さない』という原則に従って、貧困者の支援への認識を向上させてもらうため、啓発を促進していきます」
バクイエン県は国内で最も貧しい山岳地帯のひとつでしたが、現在、この土地が徐々に生まれ変わっています。これは地方行政府の適切で正確な貧困解消政策や少数民族の人々の取り組みによる成果であると評価されています。