ソンラ省は北部地域における主要な果樹栽培地の一つである（写真：Lê Hạnh/VOV-Tây Bắc）

現在、ソンラ省には8万2000ヘクタル以上の果樹とサンザシの栽培地があり、そのうち、収穫面積は6万3200ヘクタール以上、生産量は約37万8530トンに上ります。今年の生産期に入り、同省の主要な果物栽培地は、長引く暑さや干ばつ、一部地域での雹害の影響を受けました。しかし、先進的な科学技術の適用により、果物の外観や品質は国内および輸出先のパートナーの基準を満たしています。

5月初旬までに、ソンラ省全体で約4万トンの様々な果物が消費され、その価値は7550億ドン（2880万ドル）に達しました。主な品目はイチゴ、バナナ、早生プラム、早生リュウガン、マンゴーなどです。新鮮な果物の大半は、企業や協同組合によって買い取られ、全国のスーパーマーケットチェーンやオーガニックフルーツ店に供給されるほか、輸出されています。

ソンラ省の農産物は広範囲な市場で宣伝・紹介され、消費促進が図られている（写真：Lê Hạnh/VOV-Tây Bắc）

13ヘクタール以上の栽培面積を持つ「26/3 グリーン農業協同組合」は、毎月30トンから40トンの様々な野菜や果物を市場に出荷しています。生産された農産物を消費するため、同協同組合は、一部の生活市場への出店、給食施設との長期契約の維持、北部地域のスーパーマーケットチェーンや卸売市場へのクリーン農産物供給チャネルの拡大といった販売方法を継続しています。同協同組合のホアン・ティ・タム副社長は次のように話しました。

（テープ）

「当協同組合には複数の販売チャネルがあります。第一に、Facebook、Zaloなどのソーシャルネットワーキングプラットフォームや、Eコマースプラットフォームです。これらのチャネルを通じて販売を行うことで、一定の効果が得られています。第二のチャネルは、店舗での直接販売です」

収穫期における生果実の消費圧力を緩和するために、ソンラ省は伝統的な慣習を段階的に変え、生果の消費だけでなく、ドライフルーツ、フリーズドライ、濃縮果汁、ジュース、乾燥リュウガンなど、製品の多様化を図る加工活動にも注力しています。これにより、製品の価値向上、消費者のニーズへの対応、国内外の果物消費市場の拡大に貢献しています。

ソンラ省人民委員会のグエン・タイン・コン副委員長は、旬を迎えている果物について、同省が消費、輸出、加工の各施策を地域全体で同時に実施していると明らかにしました。

（テープ）

「我が省は国内消費、すなわち全国の卸売市場やスーパーマーケットを通じて、マンゴー、プラム、そして将来的にはリュウガンをスーパーマーケットチェーンに供給します。第二に、製品を加工工場に供給する努力もしています。これは、加工工場が、同時期に大量の収穫があった場合の課題解決に貢献し、加工製品を付加価値の高い深加工製品にすることで、製品の付加価値を高めるからです。さらに、生産、加工、PR・紹介を農産物消費市場の状況把握と連携させながら、複数の解決策を同時に展開しています」

一方、ソンラ省は貿易促進や、果物製品の価値向上に取り組み、地域の特色ある製品を消費者に段階的に届け、地元の果物の消費拡大に大きなチャンスを創出しています。

ソンラ産プラムのサイゴンコープの流通システムへの導入を開始する式典（写真：Lê Hạnh/VOV-Tây Bắc）

去る6月10日、モックチャウ町で、ソンラ省人民委員会がベトナム航空、小売最大手のホーチミン市商業合作社「サイゴンコープ」、およびウィンコマース貿易サービス株式会社と共同で、ソンラ産プラムのベトナム航空便への搭載およびサイゴンコープと、ウィンコマースの流通システムへの導入を開始する式典を行いました。

サイゴンコープのボー・チャン・ゴック営業部長は、次のように明らかにしました。

（テープ）

「これは、ソンラ省の製品がダナン市の消費者に届けられ、中部各省に供給されるとともに、ホーチミン市に導入され、同市やメコンデルタ地域のスーパーマーケットチェーンに供給されるための前提となります」

これに加え、省内の各地域や企業も、「全国スーパーマーケットチェーンにおけるソンラ産農産物・果物週間」や農産物・果物祭りなどに積極的に参加し、製品のPRを進めています。これらの活動は消費者の関心を集め、特に南部での市場拡大に貢献しています。

ソンラ省の果物消費市場の連携、PR、拡大に向けたこれらの努力は、現在までに好ましい結果をもたらしています。これらの成功は、農産物の価値を高め、農家の収入を改善するだけでなく、ソンラ省の農産物を遠くへ届け、厳しい国際市場を攻略する一助となっています。