青モン族 伝統文化の保存に取り組む

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(VOVWORLD) - 北部山岳地帯ラオカイ省に暮らす少数民族は居住地や風俗習慣に基づいて黒モンや白モン、花モン、青モンなどのグループに分かれていますが、その中で、ヴァンバン県ナムセ村に集中的に暮らす青モンの人口はわずか1000人あまりです。人口が最も少ないグループですが、独特な伝統文化を大切に保っていることで知られています。
青モン族 伝統文化の保存に取り組む - ảnh 1ナムセ村

(テープ)青モンの歌

青モンの文化について触れるならば、まずは民族衣装を思い出すでしょう。青モン族は、ろうけつ染めの麻布のスカートが特徴です。藍染めされた青いスカートを履いているので、「青モン族」と呼ばれています。スカートの裾部分には、ぎっしりとクロスステッチ刺繍がほどこされた長い布を縫い付け、藍染めの部分にも、模様に合わせて色布をパッチワークしていきます。たくさんのプリーツと色あざやかな刺繍やパッチワークは、とてもかわいらしい印象です。

ナムセ村では、現在も女性たちが民族衣装を作っている風景がよくみられます。ヴァン・ティ・マイさんは、女性たちは暇な時、みんなで集まって一緒に布を織ったり、刺繍したりすると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「17歳のとき、布の作り方を学び始めました。昼間は畑仕事で、衣装を作るのは夜間だけです。ですから、1年かけても男性の服と女性の服はそれぞれ1着しかできません。青モンは男女を問わず、お正月や祭りに民族衣装を着ます。民族衣装を着ると、自分のアイデンティティを強く感じます」

青モン族 伝統文化の保存に取り組む - ảnh 2布を織っているヴァン・ティ・マイさん

青モン族の習慣では、女性は、結婚前に自分の結婚衣装を手作りするため、裁縫が上手でなければなりません。ですから、彼女たちは、祖母や母親から、手織りや刺繍、縫い方などを教わります。ナムセ村の人々は民族衣装を自らのアイデンティティを形成する要素の一つと見なし、その技術を次の世代に伝えるために取り組んでいます。若者の話です。

(テープ)

「暇な時、お母さん、おばあさんに衣服の作り方を教えてもらいました。現在は、布を織ったり、刺繍を施したりして、青モン族の美しい衣服を作れるようになりました」

ナムセ村の青モン族は、民族衣装のほか、伝統的な民謡や踊り、行事も大切に継承されています。行事の中で最も重要なのは、旧暦7月の中旬に行われる先祖を祭る儀式です。この儀式では、先祖にお供え物をするほか、コマ回しや竹馬などの伝統的な遊びも催されます。

ナムセ村の人々は伝統文化を守る取り組みの一つとして民謡クラブや踊りクラブなどをつくりました。これらのクラブは定期的に活動し、伝統文化の保存と発展を図っています。

一方、現地行政府は、伝統文化の保存と発展において青モン族を大いに支援しています。ラオカイ省文化スポーツ局のズオン・トゥアン・ギア副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「私たちはヴァンバン県に暮らす青モン族の文化遺産に関する調査を行いました。調査結果に基づいて、青モン族の伝統的な祭りの復元に力を入れています」

地元の村人と行政府の取り組みにより、青モン族の伝統文化は昔と変わらないままであり続けることでしょう。

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