ジャライ族の女性たちの米つき

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(VOVWORLD) - 中部高原地帯テイグエン地方に暮らすジャライ族において、米つきは女性が担う重要な仕事です。彼女たちは通常、当日か数日分に必要な量だけの米をつきます。現在では精米機が普及しているにもかかわらず、多くのジャライ族の家庭では今なお杵と臼という伝統的でシンプルな道具を使って米をつきます。
ジャライ族の女性たちの米つき - ảnh 1ジャライ族の女性たちの米つき

(米搗きの音)

ジャライ族は、籾米をヤン神が人間に与えてくださった恵みと考えています。ヤンは至高の神であり、唯一無二で目に見えない存在として、あらゆる場所に宿っています。そのため、ジャライ族が稲を収穫する際は、刈り取り、脱穀、天日干しはせず、手で一粒ずつ籾を摘み取ります。稲の刈り取りや脱穀は稲を痛めること、すなわちヤン神を痛めることになると考えています。

ザライ省チュパ県イアモノン村婦人会副会長のホ・ウエン・ニエさんは次のように語りました。

(テープ)

「ジャライ族の風習では、女性は米つき、薪拾い、水汲み、織物ができなければなりません。これらを全て身につけてこそ、娘は結婚することができるのです。女性が炊事を担当し、男性は他の重労働を受け持ちます」

米粒を得るために、ジャライ族は臼、杵、竹かご一つで十分です。これらは親しみ深い道具で、女性の生涯にわたり寄り添ってくれるものです。そのため、ジャライ族の娘が結婚して別居する際には、臼と杵も嫁入り道具として家族から分け与えられる品物に含まれています。

ロー・チャム・ホスエットさんの話しです。

(テープ)

「米つきは昔からあります。米をつくには杵と臼が必要で、娘の手は器用でなければなりません。米つきには大小の臼を使いますが、それは各家庭によります」

ジャライ族の女性たちの米つき - ảnh 2ジャライ族の女性たちの米の篩い分け

米つき用の臼は大きな木の塊から作られ、深く掘り抜かれています。杵はまっすぐな木の棒で、中央部分は両手でしっかり握れるようになっており、一方の端は太く、もう一方の端は細くなっています。効率よくつくために二人一組で作業し、互いに協調してスムーズかつリズミカルに進めます。

ザライ省チュパ県イアモノン村のシウ・トイさんは次のように説明します。

(テープ)

「早くつくには2人必要です。臼は硬くて丈夫な木を選ばなければならず、杵も同様です。籾10キロをつくのに約2時間かかります。男性も米つきはできますが、女性ほど手が器用でないため、篩い分けなどはうまくできません」

米をつく際、ジャライ族は籾粒を臼に入れ、まず杵の細い方の端で籾殻を剥がし、その後杵の太い方の端に持ち替えて糠を取り除き、コメを白米にします。杵のリズムを調整し、適切なタイミングと力加減で下ろすことで、籾殻を取り除き、米粒を砕かないようにすれば、美しく白い米のできあがりです。

ザライ省チュパ県イアモノン村のロー・チャム・ハーさんは次のように語りました。

(テープ)

「第一段階は籾をついて籾殻を出し、第二段階で籾殻を取り除き、第三段階でさらについて食用の米を完成させます。通常2人で米をついて効率よく米粒を作ります。一人ひとりが1本の杵を使い、それぞれの体力に応じて使い分けます。年配者は小さな杵を、若い人はより大きな杵を用います。1回につき通常約3〜4キロの籾を臼に入れます」

米つきの後は篩い分けの作業です。彼女たちは箕(み)ではなく、ざるを使って米を篩い分けます。

現在、機械が人間の労働力を代替していますが、ジャライ族の村々では、リズミカルで時に激しい米つきの音が、響き渡る銅鑼の音と調和し、地元の独特で豊かな文化空間を作り出しています。

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