ハットスアンの特有な価値の維持、保存

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(VOVWORLD) -ハットスアンとは、フート省の村々で春に行われる村祭りの期間中に歌われる神様を祀る歌です。

ベトナムの最初の国家であるバンラン時代に生まれ、現在に伝わったと言われています。また、この民謡は神様を祀る歌なので、厳しい信仰の規則を順守しなければなりません。

2017年12月8日、ハノイからおよそ80キロ離れたところにある北部丘陵地帯フート省の伝統的民謡ハットスアン( Hat Xoan)が人類の代表的無形文化遺産として認定されました。緊急に保護すべき無形文化遺産であったハットスアンが、認定後わずか6年間に満たないうちに人類の代表的無形文化遺産になったことは、ハットスアンの維持、保存に対する地元の行政府と人々の努力の証と言えます。

(現場の音)

フート省の省都ベトチー市( Viet Tri) にあるフォンラウ村にある小さな家で、地元の高齢のハットスアンの歌い手は子供たちにハットスアンの歌い方を教えています。

フォンラウ村に住んでいるブイベトハオくんとブイヌークインちゃんは小さい時から祖父母とお母さんとに連れられ、ハットスアンの練習や公演に行っていたため、いつのまにかハットスアンが好きになっていました。

(テープ)

1.「5歳の時に、ハットスアンの歌い方を自然に学びました。祖父母やお母さん、家族のみんながハットスアンを歌っていたからです。私はこれまでハットスアンの公演にも参加したことがあります。今後も、ハットスアンが引き続き維持、保存されることを望んでいます」

2.「家では祖父母や両親、兄、みんながハットスアンを歌っています。私もハットスアンが大好きで

現場の音 

フート省はハットスアンを維持し、その価値をさらに発揮されるよう、若い世代の教育とハットスアンの公演に熱心です。これまで、同省はハットスアンの公演で歌うことができ、若い世代に教えられる芸人およそ100人を育成しました。昨年、フートー省のハットスアンの芸人13人に対し国家主席より「優秀な芸人」の称号を授与されました。フートー省のベトチー市フォンラウ村に住むハットスアンの芸人の一人は次のように語りました。

(テープ)

「我々はハットスアンの芸人として認定され、ハットスアンが失われないよう、若い世代に伝えることに取り組んでいます」

(現場の音)

フートー省はハットスアンの維持、保存に対する地元の共同体の役割を活かすため、現在、省内に34のハットスアン・クラブが結成され、そのメンバーは1500人にのぼっています。これは、ハットスアンが緊急に保護すべき無形文化遺産として認定された2011年と比べて23倍となっています。

(現場の音)

フートー省は若者にハットスアンを普及するため、学校の教育カリキュラムにハットスアンを取り入れるほか、ハットスアンののど自慢大会を行っています。ベトチー市ザーカム小学校の生徒グエン・チャウ・アインさんは次のように語りました。

(テープ)

「最初はハットスアンの歌詞がよくわからず、大変でした。しかし、毎日ハットスアンの歌い方を学ぶうちに徐々に慣れてきました」

フートー省はハットスアンの普及と上演に便宜を図り、ハットスアンに関連するすべての神社、集会所を改修、完備しました。これと同時に、ハットスアンを同省特有の観光商品にしています。フートー省文化スポーツ観光局のグエン・ダック・トゥイ局長は次のように語りました。

(テープ) 

「今後、フートー省のハットスアン保存プロジェクトを展開します。その中で、ハットスアンの上演空間の保存、ハットスアンを教えるコースの解説などを集中的に行います。そのほか、ハットスアンに関する儀式や風習を引き続き研究、収集します。特に、私たちは学校でのハットスアンの教育や普及の資料を作るためハットスアンのすべての歌を録音します」

現場の音

近年、ハットスアンの維持、保存、普及に対するフートー省の努力により、この民謡は同省の各地で頻繁に歌われ、特有な美しさを持つ民謡がだんだんと広がってきています。

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