ツードントゥ・テインズン祭りの様子(写真:TTXVN) |
この祭りは貧しい漁民出身の男性ツードントゥと第18代のフン王の娘であるテインズン王女との愛の物語に繋がる祭りで、ベトナムの16の最も大規模な祭りの一つです。今年、この祭りが国家の無形文化遺産のリストに記載されました。
現場の音
ツードントゥ・テインズン祭りはホン川沿いにおける古代ベトナム人の土地開墾事業と日常生活を再現するものです。この祭りはフンイエン省の文化祭りプログラムにおける重要な文化的イベントであり、ホン川デルタとハイフオン市の国家観光年2023に応じたイベントでもあります。この祭りが貧しい漁民ツー・ドン・トゥがテイン・ズン王女と出会ったところとされているダーホア神社、および二人が天に戻る(昇天)所とされているホア神社の二つの場所で行われます。
これらの神社がいずれも国家レベルの歴史文化遺跡として認定されました。今年の祭りが盛大に開催され、フンイエン省クアイチャウ県ビンミン村とバンザン県メーソー村の9つの村落の人々が参加しました。
祭りの始まりはダーホア神社に至る村の守護神の神輿行列です。行列の先頭は竜の踊りで、続いては太鼓を打ちながら踊る人々、儀礼の音楽の演奏者などが歩いています。
現場の音
これと同時に、ホア神社に向かってホン川から水を汲む神輿行列があります。ホン川から水を汲むのは祭りにおける欠かせない儀式の一つです。ここでの習慣によりますと、水がホン川の真ん中から汲まなければならないということです。この儀式がスムーズに行われるならば、その年の農業耕作が順調であると言われています。
水を汲む儀式の後、祭りをはじめる儀式が行われます。村の高齢者の代表は国の英雄とツードントゥの功労を振り返るスピーチを読み上げました。
ツードントゥ・テインズン祭りの様子(写真:TTXVN) |
儀式の後、竜の踊り、民謡の公演、民間遊戯、歌舞公演、スポーツ大会など様々な娯楽活動が披露されました。
ザーチャク村人民委員会のグエン・ヌー・ダン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「今年の祭りは大規模に開かれ、様々な活動があります。例えば川の水を汲むこと、歌舞公演、民間遊戯などで、3日間にわたり開催されました」
祭りは来場者に深い印象として残るものでした。
(テープ)
「祭りが賑やかで、楽しかったです。ホン川から水を汲む儀式は印象深いです。これはフンイエン省の大規模な祭りであることから、地元の人々はこの祭りを今後も引き続き維持、保存することを望んでいます」
今年、この祭りが国家の無形文化遺産のリストに盛り込まれたことは先人が残している歴史・文化遺産に対する今日の人々の感謝の気持ちを表すものと言えます。