鼻息で笛を演奏する視覚障がい者

Chia sẻ
(VOVWORLD) -両目が見えなくても、手先が器用で音感がよいコンさんは、竹笛を製造し、プロのアーチストのように笛を上手に吹ています。

鼻息で笛を演奏する視覚障がい者 - ảnh 1   自分で作った品物を売る時に、笛を吹きながら、人目を引き付けるコンさん

笛を製造したり、笛を上手く吹いたりすることは、健常者であっても簡単なことではありません。ましてや、視覚障がい者にとっては一層難しいことでしょう。しかし、ハノイ市内に住む視覚障がい者のグェン・ティエン・コンさんがそんなこと出来るのです。両目が見えなくても、手先が器用で音感がよいコンさんは、竹笛を製造し、プロのアーチストのように笛を上手に吹ています。

コンさんは、1958年に中部ハーティン省で生まれ、幼い頃から不幸のどん底にありました。彼は、生後5カ月ごろから、両目とも視力が落ちました。そして、孤児院で養育されることになりました。

コンさんの話を聞いてみましょう。

(テープ)

「私は小さい頃から、ハノイ市内の孤児養護施設に入所しました。ここで、『堅忍』と『心』という言葉の意味について深く理解するようになり、自分の自力で困難を乗り越え、生活しなければならないと認識しました。身体は不自由ですが、世の中の役に立っているからです。」

現在、コンさんの家族はハノイ市タンスアン区ブーヒュウ通りにある小さな家で暮らしています。彼は、爪楊枝や、箒、線香、笛などを造りながら、ハノイ中心地のホアンキエム湖の周辺で、それらのものを販売することで一家の生計を立てています。自分で作った品物を売る時に、口と鼻で笛を吹きながら、人目を引き付けるのです。コンさんが造った竹笛は、普通の竹笛と違い、あまり息を使わなくても、綺麗な音が出てきます。竹笛に詳しいコンさんは、音楽学校の学生から笛の選び方や吹き方などを尋ねられました。

コンさんはさらに次のように明らかにしました。

(テープ)

「5歳頃から笛を吹き込むようになりましたよ。現在、私たち夫婦には一人息子と娘が一人います。妻は、ハノイ市内の貧しい家庭の出身で、音楽に全然詳しくないので、何も助けてくれません。でも私は他の身体障がい者にも竹笛や線香の作り方を教えましたよ。私は、ノーズフルート講習を行いたいと思いっています。」

コンさんは上手に笛を吹き込む傍ら、詩を作ることも出来ます。これまでに、彼は、数百もの詩を作りました。中でも、多くの詩は、ベトナム共産党、ホーチミン主席、ベトナムの国土、人々の美しさなどを讃えるものがあります。

生活上の困難を乗り越えてきた視覚障がい者のコンさんは、2020年2月3日のベトナム共産党創立90周年記念日に当たり、ベトナム職業村から「ノーズフルートの職人」という称号を授与されます。

ご感想