ヒエンさんの話によりますと、結婚後の数年間、夫婦は、両親からもらったお金で、卵を収穫するため、400匹のアヒルを買って、飼育しました。当時、アヒルの飼育のほかに雇われ仕事をした収入があったので、土地を購入し、家を建てそうです。アヒルの飼育は大変にもかかわらず高い収入が得られませんでした。また、彼女は、貧困から抜け出す決意を固めており、どうしたら生活がよくなるかと、新しいアイデアを模索していました。
当時は、住民の多くが乳牛の飼育によって生活を向上しており、そんな村人の成功を見て、ヒエンさん夫婦は、牛舎を建設し、乳牛を飼うことにしました。ヒエンさんは次のように語りました。
(テープ)
「当時は、アヒルよりも乳牛の飼育の方が高い収入を得られていたので、乳牛を飼育することにしたのです。最初は、1頭の乳牛を飼いました。数か月後には、妊娠中の乳牛を買って飼育しました。当時妊娠していた2頭の牛はまもなく出産します。このお陰で、飼育を始めてからたった数か月で、牛乳が取れるようになりましたよ」
ヒエンさんはこのように語り、乳牛の飼育に科学技術を取り入れたことにより、乳牛が順調に成長し、頭数が年を追って増加したと明らかにしました。その結果、彼女の生活は徐々に改善されるようになりました。
現在、ヒエンさんは、風通しの良い牛舎で16頭の乳牛を飼育しています。機械で搾乳した牛乳は手で絞ったものより高い値段で販売されています。1㎏当たり14000ドン、80円ほどの売値です。牛乳の販売による収入は、毎月2千万ドン、約11万円を超えています。ヒエンさんはさらに次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、5頭の牛からは毎日80㎏の生乳が採れます。搾乳量が一番多い日は100㎏にも上りましたよ。餌代を差し引いても、週に500万ドン以上の収益を得ています。そのほか、妊娠中の乳牛もいますよ」
乳牛の飼育のお陰でヒエンさん一家の生活は以前より楽になりました。彼女は、今後も乳牛の飼育を拡張していくとしています。