透明なガラス容器の中で動植物を育てる「テラリウム」で起業する若者

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(VOVWORLD) - ベトナムでは近年、透明なガラス容器の中で動植物を育てる技術、いわゆる「テラリウム」が普及しつつあります。これにより、「テラリウム」は有望なビジネスとなっており、「テラリウム」で起業している若者が増えています。
透明なガラス容器の中で動植物を育てる「テラリウム」で起業する若者 - ảnh 1

テラリウム ( terrarium) とはラテン語で「テラ=大地」「リウム=場所」を合わせた言葉でガラスの容器の中で植物や生き物を育てる方法を指します。ガラスケースの中に小さな自然の世界を創り出すことができ、インテリア性も高いことから、最近では好みに合わせたテラリウムを手作りする人も増えてきているようです。また、テラリウムを手作りできないものの、テラリウムを楽しみたい人も多くなっていることは、このビジネスの拡大につながっています。

テラリウムで起業した若者の中で、ホーチミン市に暮らすチャン・ドゥク・ラップさんは一つの成功例です。32歳のラップさんは、長年の努力の末、年間数十万ドルの収入を得る事業の立ち上げに成功しました。ラップさんは、オフィスで働いていたとき、多くの人がオフィスや自宅で小さな植物を植えることを趣味にすることに気づきました。当時、テラリウムのほとんどは輸入する必要があったため、テラリウム のビジネスを行う人は少数でした。そのため、ラップさんは仕事を辞めてテラリウムの店をオープンすることに決めました。

2015 年、24 歳のとき、ラップさんは約 2,000 米ドルを投資して、植物栽培用培地、植物、ガラス容器、砂利、道具などを購入し、テラリウムを作ってみました。初めは、土壌や気候が合わずに多くの植物は生き残れませんでした。1 年間の創意工夫の末、植物がガラス容器の中で元気に生きられることにより、ラップさんは、初のテラリウムを正式に販売しました。ラップさんの話です。

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「当時は植物を家に持ち込んで元気に育つように世話をする知識もなかったです。偶然にも、私は、植物をガラス容器の中に入れても、植物は良く成長するという世界を発見しました。好奇心から調べ始めたところ、それがテラリウムであることがわかりました。テラリウムの良さは、屋外の自然の生態系をガラス容器の中に縮小されていることです。最初にテストしたとき、植物栽培用培地がふさわしくなかった植物にカビが発生したり、植物が水浸しになったりしました。その後、植物に適した培地を探すために、培地の転換を繰り返しました。約1年後、植物に適した培地を見つけました」

透明なガラス容器の中で動植物を育てる「テラリウム」で起業する若者 - ảnh 2テラリウムの手入れを案内しているラップさん(左)

ラップさんによりますと、ガラス容器で植物を育てるには、風通しの良い培地、適切な栄養、浸水や有害な細菌の制限が必要です。そこで植物が浸水し、細菌に襲われないように底に砂利の層を敷かなければなりません。その後、砂利の表面を乾燥した苔の薄い層で覆います。これは、余分な水を吸収し、ほこりを濾過するという効果があります。また、除菌用活性炭も使用します。次に、風通しの良い培地を敷いた後、培地を新鮮な苔で覆い、湿った状態に保つことです。

また、植物ごとに生命力や手入れ方法が異なるため、それぞれの植物の特徴を理解し、適切な生態系を選択する必要があります。例えば、密閉容器で植物を植える場合には、コケやシダなど湿気を好む植物を植える必要があります。それに対し、エピ、フィロ、フィットニアなどの他の植物は、大きな開口部のある鉢で栽培されます。ラップさんは次のように語りました。

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「私がよく考え見出そうとしているのは、植物が屋内で長生きできるようにするにはどのように植えればよいのかということです。また、簡単なお手入れだけで、難しい知識は不要だということも重要です。誰でも植物を家に持ち込むことができますが、ほとんどの人は植物をどのように生き延び、成長させるかに注意を払いません。テラリウムは、人が屋内で植えたり、装飾したり、植物の成長を観察したりすることで、これらの欠点を克服します」

ラップさんの店でバイトしているドー・クィエンさんは、この店で働いてから、植物の栽培技術はもちろん、忍耐力や想像力、観察力を高めることができたと述べ、次のように語りました。

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「私は盆栽愛好家でもあり、植物の世話をするのが好きです。アルバイトを探していたところ、フェイスブックでこの求人を見つけ、この仕事に決めました。やるたびに気分がリラックスしてくるからです。植物の種類によって手入れ方法が異なります。特に、テラリウムをつくる時、調和がとれるように、小石を一つ一つ拾い、ガラス容器の中に小さな木を植えるという作業に、強い忍耐と細心の注意を払う必要があります」

ラップさんの店の常連客であるティエン・ニーさんは、テラリウムは非常に美しいだけでなく、自然環境について多くの意味を持っているとし、徐々にテラリウムに夢中になっていったと語りました。ニーさんの話です。

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「もう3、4年ラップさんのテラリウムを買っていますが、その質は非常に高く、新しいトレンドに合わせて多くの事柄を常にアップデートしていると感じます。自分でラップさんのテラリウムをよく買うだけでなく、同僚や友達にも紹介しました。かれらは誰もが、ラップさんのテラリウムが好きです」

ラップさんのテラリウムは顧客から高い評価を受けたため、多くの大型スーパーマーケットでも販売されています。価格は25万ドン(日本円で約1500円)から、数百万ドン(数万円)まで様々です。特にレストランやカフェなどの装飾に使用される大型のテラリウムは数億ドン(数百万円)にもなります。ラップさん自身が最も望むんでいるのは、テラリウムが人々、特に若者が自然への愛情と感謝の気持ちを高めるのに貢献することだそうです。

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