ハノイ郊外にあるダイタイン村の伝統歌劇ハットチェオ

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(VOVWORLD) - 毎週末、ダイタイン村のティンラム集落のハットチェオ・クラブのメンバーはクラブの共同の家に集まって、老人たちは若者たちにハットチェオの歌を教え、それぞれの動きや身振り、歌を通して感情を伝える方法を教えます。
ハノイ郊外にあるクオックオアイ県ダイタイン村に来ると、村人の家に至る小さな路地からベトナム伝統的歌劇であるハットチェオの歌が響きわたります。
ハノイ郊外にあるダイタイン村の伝統歌劇ハットチェオ - ảnh 1ティンラム集落のハットチェオ・クラブ (写真:hanoionline.vn

ダイタイン村におけるチェオの歌唱は、クオックオアイ県にある4つの伝統的歌劇の一つで、日常生活だけでなく、田植えから収穫まで野良仕事などにも歌われています。老人から若者まで、ここにいるほとんどの人々はハットチェオの歌い方を知っています。

現場の音       

毎週末、ダイタイン村のティンラム集落のハットチェオ・クラブのメンバーはクラブの共同の家に集まって、老人たちは若者たちにハットチェオの歌を教え、それぞれの動きや身振り、歌を通して感情を伝える方法を教えます。

現場の音    

若者たちがハットチェオを練習する音色です。

現在、ティンラム集落のハットチェオ・クラブのメンバーは50人で、お年寄りもいれば若者もいます。同クラブのお年寄りのメンバーの一人であるグエン・ティ・ティンさんは次のように語りました。

(テープ)

「私は30年間にわたりこのクラブに参加しています。小さい頃、ハットチェオの公演を観に行って夢中になったので、幼い頃からハットチェオを歌うことが好きでした。幼い頃から、料理を調理したり、洗い物をしたりしながら一人でハットチェオを歌いました。わが村のハット・チェオは先祖から受け継がれてきた伝統的なハットチェオなので、我が村のハットチェオを誇りに思っています」

ティンラム集落にあるハットチェオクラブの会長であるグエン・フック・ハウ氏は、現在80歳近くになっていますが、ハットチェオへの情熱が薄れることはありません。

(現場の音)

お聞きいただいたのはハウ氏が歌ったハットチェオでした。

ティンラム集落のハットチェオ・クラブの若者の一人であるグエン・テイ・クエンさんは次のように語りました。

(テープ)

「小さい頃、母がハットチェオを歌うのを見に行ったことをきっかけに、ハットチェオのメロディが大好きになりました。私は毎晩2時間を割いてティンラム集落のハットチェオクラブ会長のグエン・フック・ハウ氏の家に行き、ハットチェオの歌い方を学びます。私は他の若者たちと一緒にハットチェオの歌い方を学びます。ハウ氏は私たちのために歌詞を書いてくれました。私たちが歌い、彼はリズムに従い、間違ったところを見つけたらすぐ修正します。私たちはハットチェオの伝統的なメロディーを維持するため頑張ります」

ハノイ郊外にあるダイタイン村の伝統歌劇ハットチェオ - ảnh 2若者たちにハットチェオを教える(写真:hanoionline.vn

今から15年前の2009年以来、ダイタン集落はハットチェオを含め、文化スポーツクラブを設立しました。そして、 2012年1月、ハノイ市のユネスコ協会は、ダイタン集落のハットチェオクラブを中核とする、クオック・オアイ県のハットチェオ歌唱芸術ユネスコクラブを設立しました。

ダイタン集落はハットチェオクラブでは若者にハットチェオを教えるだけでなく、お年寄りから子どもまでだれもが、情熱を燃やして、ハットチェオの練習に取り組んでいます。ダイタイン集落のハットチェオ・クラブは2010 年と 2011 年のハノイのオープン・アマチュア ハットチェオ・ フェスティバルで 2 つの A2 賞のほか、クオック・オアイ県のハットチェオのど自慢大会で優勝しました。

そのほか、ティンラム村のハットチェオ・クラブのメンバー 3 名が文化スポーツ観光省により民間芸能の優秀職人の称号を授与されました。ティンラム集落のハットチェオクラブ会長のグエン・フック・ハウ氏は次の様に語りました。

(テープ)

「我が村では1953年からハットチェオ運動を始めました。私自身も 12 歳からハットチェオを歌い続け、現在は 77歳になりました。昔から現在まで、ダイタイン村の村人の大部分はハット・チェオの歌を覚えているので、リズムを間違って歌ってないかどうかを誰もが知っています。村人は台所で料理をする時も、庭で果物を摘む時も、ハットチェオを歌っていました。この村にはすでに 3 ~ 4 世代にわたり、ハットチェオを歌う家族があります。これはほかの所にはほとんどありません」

ダイタイン村のハットチェオは前の世代から次の世代への継承されています。村のハットチェオの歌い手は歌声が上手であるだけでなく、パフォーマンスも日増しにプロフェッショナルのものとなっています。ダイタイン村のハットチェオクラブのお年寄りのメンバーの一人であるチャン・テイ・サンさんは次のように語りました。

(テープ)

「ハットチェオが好きで、情熱を持って、練習していたことから、今日のような成功を収めることができました。ハットチェオを上手く歌えるように、その歌の内容をよく理解してから歌わなければならないということです。わが村では、現在80歳を超え、ハットチェオの公演に参加することができませんが、ほかの村人の練習を鼓舞するため、練習の場所に行くことを誇りに思っています」

現場の音

ハットチェオのそれぞれの演目は村人の練習の結果を示すものだけでなく、歌い手の感情と熱心さを示すものでもあります。ダイタイン村のハットチェオクラブのメンバーの一人グエン・ズイ・フアムさんは次のように語りました。

(テープ)

「私たちはハットチェオの発祥の地の一つに生まれたことから、私のすべてのハットチェオの公演には子供たちと孫が見に行きます。ハットチェオの歌は前の世代から次の世代へと歌いつがれています。若者にハットチェオの歌い方を教えるため、優れた先生を招きました。重要なことはハットチェオを公演する時、心を込める必要があるということです。そのほか、毎日、一生懸命に練習しなければなりません」

このおよそ70年間、ダイタイン村の人々にとって、ハットチェオは彼らの精神生活に欠かせない一部となっています。村人の努力と熱心さにより、ハットチェオが維持、保存されているだけでなく、日増しに発展しています。

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