ハノイの音

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(VOVWORLD) -ハノイについていえば、古き良き街並み、落ち着いた佇まい、そして気品ある風景を思い浮かべる方も多いでしょう。
ハノイの音 - ảnh 1朝早く、多くの人々が自転車を漕ぐ
しかし、もうひとつのハノイがあります。これは活気あふれる都市のハノイです。朝のスピーカーから流れる体操の音声や、夜遅くまで灯る街の明かりなど「眠らないハノイ」です。
夜明け前、空がまだ暗いうちに、ハノイはすでに一日をスタートさせています。公園や住宅地からは、エアロビの音声が流れ、太極拳に励む人々の笑い声、ジョギングの足音が、街を目覚めさせます。
(現場の音)
朝の運動を長年続けているタイン・スアン・バック区在住のレ・トゥ・トゥイさんは次のように述べました。
(テープ)
「長年にわたり、朝の運動を続けています。朝早起きすれば日差しも柔らかく、身体も元気になるし、友達と会って話すのも楽しいです。特に、朝のハノイには、静けさと力強さが共存していて、すごく特別な雰囲気があるんです」
(テープ)
やがて、屋根の上や街角に朝の光が差し込みはじめると、ハノイの街は一斉に目覚めます。通りには車やバイクの音、屋台の売り声、商店のシャッターが開く音が響き、首都の一日の始まりを告げる活気に満ちたシンフォニーが奏でられます。長年ハノイで暮らしてきたアメリカ出身のサラさんは次のように語りました。
(テープ)
「ある通りに立ってみると、そこには露店や、歩道、店先に商品を並べる小さな商店が立ち並びます。しかし、ほんの数時間後に同じ場所に戻ってみると、そこにいる人々や店の様子は、すっかり変わっているかもしれません。ハノイとは、そういう街です。
(現場の音)
太陽が高くなる頃、ハノイの活気はますます熱を帯びます。高級レストランから屋台まで、飲食店は人で溢れ、ブンチャー、フォー、ブンリウなど、名物料理がテーブルに並び、賑やかな笑い声が街に響き渡り、ハノイならではの躍動感あふれる光景です。ハノイを訪れた中国人観光客のひとりは次のように語りました。
(テープ)
「ここで味わえる雰囲気が本当に気に入りました。特に昼のストリートフードは活気があって最高です。ハノイが一番暑い時間帯でさえ、大通りのレストランも路地裏の屋台も、たくさんの人で賑わっています。ブンボーヌンやカニのブンリウなど、美味しい料理と笑い声が交差する様子は、まさにハノイのエネルギーそのものです。」
(現場の音)
ハノイの音 - ảnh 2飲食通りターヒエンの夜

そして、夕方になると、ハノイの街はさらに活気を増します。学校帰りの子どもたちの声、職場から帰る人々の足音、バスの停車音や屋台の呼び声が通りにあふれ、成長を続ける都市の息吹が感じられる瞬間です。
(現場の音 )
夜になると、ハノイの街は無数の電灯で華やかになっています。ターヒエン通り、ハンブオム通り、ホアン・キエム湖の歩行者天国では、バーやカフェから賑やかな音楽が溢れ出し、まるで世界のどの都市にも引けを取らないほどの活気に包まれます。先ほどの中国人観光客は、次のように語りました。
(テープ) 
「ハノイの夜の暮らしは素晴らしいと感じています。私はナイトマーケットや灯りの輝き、街のエネルギーが大好きです。夜になると、ハノイは“眠らない街”に生まれ変わるんです。ターヒエン通り、ハンバック通り、ホアン・キエム湖の歩行者通りは色とりどりの灯りに包まれ、バーやカフェには陽気な音楽が流れています」
そのほか、現在、ハノイでの夜の観光ツアーも注目を集めています。その一つがホアロー収容所で行われる「聖なる夜」ツアーです。そのほか、今年8月にナイトツアー「チャンブーの鐘の音」も開始される予定です。この「チャンブーの鐘の音」ツアーの監督者であるニン・クアン・チュオン氏は次のように述べました。
(テープ)
「私たちはハノイの夜の経済活動に貢献し、市民や観光客が夜の時間も楽しめるように、『チャンブーの鐘の音』というナイトツアーを企画しています。このツアーでは、ショーパートと体験アクティビティの二つの要素を軸に展開していきます。」
深夜のハノイには、ただ賑やかさだけでなく、静けさもあります。人通りの少ない通りで聞こえる落ち葉の音、街灯に照らされながら黙々と清掃する作業員の姿、そして深夜に響く教会の鐘の音などです。にぎやかさと静けさが交錯するハノイ。それによってハノイの夜は、より一層魅力的なものとなるでしょう。

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