（テープ）現場の音

北部山岳地帯のハザン省ドンバン県はベトナムで最も貧しい地方の一つですが、近年、同県の学校はDXを精力的に進めており、見るべき成果を収めています。同県の小学校の教師ホアン・ティ・タイン・ビンさんによりますと、この数年、同学校のDXにより、教師たちはコンピューターで授業計画を作成するだけでなく、写真やアニメーションを収集して統合し、授業に情報技術を応用することで、授業に彩りを添え、魅力を高めています。それにより、生徒たちは授業に、より強い興味をよせ、より高い成績をあげているとのことです。ビンさんは次のように語りました。

（テープ）

「学校はすべての教室でデジタル授業用の端末を据えつけました。また、学校のデジタルカリキュラムデータバンクも設立されました。毎週、教師はよい授業計画を選んでこのデータバンクを更新します。これにより、教師はいつでもデータバンクにアクセスして、授業計画の作成に必要な資料や情報を手に入れられるようになりました」

DXとデジタル技術の応用は、電子授業計画の作成、電子講義の共有と活用など教師の日常業務の一部となっています。教師はテクノロジーの応用を通じて自らの能力を高め、指導方法や形式を積極的に革新してきました。

実際、ベトナムの教育部門は国のDXデジタルトランスフォーメーションと合わせてDXを精力的に進めている部門の一つです。教育がますます発展し、国際統合を進めるにつれて、これは不可逆的な傾向です。教育部門は、国のDX事業の要求に応えるために、DXを教育の質を高める主要な対策と見なしています。北西部ディエンビエン省の教育訓練局のクー・フイ・ホアン副局長は次のように語りました。

（テープ）

「教育部門は、デジタルトランスフォーメーションを重要な課題のひとつとして認識し、教育の革新だけでなく、部門の管理能力の向上も目指しています。現在、私たちは施設、オンライン教室、コンピューター、ネットワークシステム、帯域幅の拡大、学校でのWi-Fi に投資しています。さらに、教育部門はそのDXの質を向上させるために教師向けのトレーニングも強化しています」

現在、ベトナムには、教師と生徒の教育と学習の効率性向上をサポートするアプリケーションやプラットフォームが数多く存在します。これらには、Tu Tai オンライン学習プラットフォーム (tutai.vn)や、OLM オンライン教育および管理プラットフォーム (Olm.vn)、Eduliveオンライン学習プラットフォーム（Edulive.net）などが含まれます。

これらのプラットフォームは、AI人工知能や機械学習など多くの新しいテクノロジーを導入することによって、適応学習の促進、教師の指導プロセスの最適化、生徒の能力の向上に役立っているとされています。これにより、教師はドキュメントを検索したり、生徒にタスクを割り当てたりする時間を節約し、生徒の学習プロセスを簡単に評価し、適切なソリューションを提供できるようになりました。これらのプラットフォームは、教師が生徒の長所と短所を評価し、それによって指導内容と方法を適宜に調整することもサポートします。教育分野でアクセス数が最も多いウェブサイト「Olm.vn」の共同創設者、ファム・トー・ホアン氏は次のように語りました。

（テープ）

「教育におけるDXデジタルトランスフォーメーションは、中央レベルから地方レベルまでの省庁、部門、支部から常に注目を集めています。特に、学校は常に情報技術を活用して指導と学習の効果を向上させたいと考えています。OLM.vn は、全国の 6,000 を超える学校と数百万人の教師から信頼されている、学校と教師のための効果的なサポートツールです。 OLMは今後も教育機関にあらゆる要件を満たすDXソリューションを提供してまいります」

最近、教育訓練省は、教育機関のDXのレベルを評価するための一連の指標を発表しました。教育部門における IT 情報技術とデジタルトランスフォーメーションの適用は、生徒と教師に関する情報のデジタル化、教育訓練省のデータベースと公安省の住民に関する国家データベースとの接続、試験への情報技術の活用など多くの成果を収めています。また、デジタル学習データバンクが構築され、そのバンクに保存されている7,000 以上の質の高い E ラーニング講義と 2,000 以上のテレビ講義がベトナムナレッジシステムにも共有されています。

情報技術とデジタルトランスフォーメーションの適用は、第4次産業革命の避けられないトレンドです。最近達成された教育のDXによる前向きな成果は、教育部門がこれからも教育の根本的かつ包括的な革新に努力し続けるための重要な原動力となっています。これは、人材の質の向上を促進し、ベトナムの教育がより包括的なDXプロセスを突破するための強固な基盤を作り出し、国のDX事業の目標達成に貢献するでしょう。