世論調査では、保守党が労働党に支持率で大きく遅れをとっているだけでなく、党内からのスナク氏支持も低迷している状況にあります。しかし、インフレ率の低下や経済成長の回復など、一定の政策成果がみられることから、総選挙に踏み切る決断を下したとみられます。
スナク氏は首相官邸前で演説し、首相としてだけでなく元財務相として成し遂げた実績も列挙しました。
「今こそイギリスが将来を選択し、これまでの進歩を基盤にさらに前進したいのか、それとも振り出しに戻って不確実な状況に陥るリスクを冒したいのかを決める時だ」と強調しました。
労働党のスターマー党首はスナク氏の解散表明を受けて演説し、「7月4日、あなた方(有権者)には選択の自由があり、わたしたちは力を合わせれば混乱を止め、新たなページを開き、イギリスの再建に着手し、国を変えることができる」と支持を呼びかけました。
労働党は支持率でリードしていますが、多くの有権者がまだ、どちらの党に投票するかを決めていない可能性があり、党の優位は見た目ほど強固ではないと懸念する党幹部もいます。また、労働党が過半数を確保するには、記録的な得票数の増加が必要になるとされています。(ロイター)