被災地からの報告によりますと、12日午前6時時点で、台風3号「ヤギ」とそれに伴う豪雨による死者・行方不明者は327人に上りました。現在、各地方では行方不明者の捜索が進められると同時に、被災地への支援活動が積極的に展開されています。
11日午後、南部カントー市では、北部の被災地の住民へ必要な物資や生活必需品、衣類、医薬品などを寄付するための支援活動が始まりました。カントー市の共産青年同盟と学生協会は、一日で15トン以上の必需品と5トン以上の衣類を受け取りました。
カントー市共産青年同盟が北部の被災地の住民への支援物資を受け取る |
カントー市共産青年同盟のチャン・ビエット・トゥアン副書記は、生活必需品の他に、学用品の支援も呼びかけていると明らかにしました。
(テープ)
「今から9月20日まで、カントー市や周辺地域から寄付された支援物資を台風『ヤギ』で被害を受けた北部の方々に届ける予定です。これらの活動は、自発性とボランティア精神の促進を目的としており、これを通じて、青年同盟員や学生にカントー市をはじめ、ベトナム民族の美意識と同胞感情を呼び起こしたいと思います」
一方、11日、多くの地方は救援物資を北部の被災地に輸送しました。また、ベトナム祖国戦線中央委員会幹部会の呼びかけに応じて、多くの団体や企業、個人は、ハノイ市チャンティ通りにあるベトナム祖国戦線中央委員会本部に集まり、被災者を支援するための寄付を行いました。同日午後5時時点で、約1670万ドルの寄付金が寄せられたと報告されています。
他方、在タイベトナム大使館でも台風「ヤギ」による被害者の支援のため、募金が行われました。ラオスでは、首都ビエンチャン在住ベトナム人コミュニティや仏教徒たちが協力し、北部の被災者に対する支援を行っています。
在ラオスベトナム仏教協会調整委員会委員長を務めるティク・ミン・クアン上座 |
在ラオスベトナム仏教協会調整委員会委員長を務めるティク・ミン・クアン上座は次のように述べました。
(テープ)
「私たちはラオスの僧侶や仏教徒たちと協力し、台風や洪水で被害を受けた人々を支援するための寄付を集めています。これは、ラオスとベトナムの特別な友情と団結を示すものです」
また、11日に、在ベトナムアメリカ大使館がアメリカ国際開発庁を通じて台風「ヤギ」による壊滅的な被害を克服するために100万ドルの緊急人道支援を提供すると発表しました。
一方、オーストラリア政府も300万オーストラリアドルの初期支援を発表し、人道支援や緊急物資、必需サービスなどが含まれているとのことです。こうした中、オーストラリア国際開発庁やJICA=国際協力機構も個人用衛生キットや調理器具、浄水器、毛布などをベトナムに提供すると発表しました。