1. 党が多くの重要な決議を発布

第13期党中央執行委員会第7回総会で、党はこれまで達成されてきた成果を全面的かつ客観的に評定するとともに、5つの教訓を引き出しました。また、党政治局と書記局のメンバーらに対する信任投票を行いました。さらに、第8回総会で、党は2026～2031年期の人事案を討議すると同時に、4件の決議を発布しました。これらの総会は党中央執行委員会や、政治局、書記局の正しい指導を再確認し、国の差し迫った問題を適時に解決することに寄与したと評されています。

2. 外交活動が国際社会におけるベトナムの地位向上に貢献

中国の習近平党総書記兼国家主席とアメリカのジョー・バイデン大統領によるベトナム国賓訪問をはじめ世界各国の指導者らによるベトナム訪問、および、ベトナム指導者らによる外遊は、2023年の重要な出来事であり、多くの成果を収めました。2023年、ベトナムと中国は、『未来を共有する共同体』を構築することで合意しました。2023年、ベトナムとアメリカとの関係、およびベトナムと日本との関係が格上げされました。また、ベトナムと国連安全保障理事会常任理事国5カ国を含む世界の30ヶ国との関係も、包括的なパートナーシップ、または戦略的パートナーシップ、あるいは包括的戦略的なパートナーシップに格上げされました。こうした中、2023年に公表されたグエン・フー・チョン党書記長の「『ベトナムの竹』の独自性を持つ包括的かつ近代的なベトナム外交の構築と発展｣をタイトルにした本が紹介されました。この本は、ベトナム共産党の指針であり、新たな状況における対外活動の理論的かつ実践的な基礎ともみられています。

3. 権力抑制メカニズムを完備、腐敗防止対策を強化

2023年、党政治局は、腐敗防止対策や、権力抑制に関する複数の決議を発布しました。これは党建設に関する決議を具体化させるものです。人事業務における権力抑制は、人事業務における不正行為と、職権乱用防止対策につながるとみられています。2023年に、国家政治出版社「スタット（Su That、事実）」は「断固として腐敗防止対策を堅持して、党と国家の建設・健全化に貢献する」と題するグエン・フー・チョン党書記長の本を出版しました。この本は党建設や、腐敗防止対策、国の開発などに関するチョン書記長の長期的なビジョンと鋭い思考力を示し、腐敗防止対策に関するベトナム共産党の理論的土台の強化に貢献し、その事業の新しい方向性を示していると評価されています。

4. ベトナムが経済的安定を維持

2023年に、ベトナムはマクロ経済の安定維持やインフレ抑制、経済の均衡確保など大きな目標をほぼ達成しました。GDP＝国内総生産の成長率は５％を超えていると予測されています。ベトナム政府は、現状に沿って金融・財政政策などの実施を促進するため主体的かつ断固として指導し、経済社会の回復・発展や投資環境の改善、為替相場の安定維持、不動産や金融市場などにおける障壁の撤廃を目指します。世界情勢の変化によるマイナス影響にもかかわらず、ベトナムは社会経済回復・発展に対する決意と努力を示めしています。

5. ベトナムが交通インフラ整備事業に突破口を切り開く

2023年、ベトナムは重点的な交通インフラ整備に突破口を切り開きました。ロンタイン国際空港の滑走路と旅客ターミナルの起工式や、およそ700キロメートルの高速道路の建設工事の完了、他の多くの交通インフラ整備プロジェクトの完成などはその証です。これらは、経済社会開発事業において各地方を結びつけ、総合的な力を作り出すことにも役立つと評価されています。

6. 「ベトナム文化綱領」誕生80周年を記念

「ベトナム文化綱領」誕生80周年を記念するにあたり、全国各地で様々な活動が盛んに行なわれました。これらの活動は重要な意義があり、「文化は政治および経済とともに革命事業の一部である」というメッセージを発信し、文化価値を引き続き発揮させていくことに寄与しています。

7. 火災の多発で深刻な被害

2023 年に、およそ 2000 件の火災事件が発生し、深刻な人的物的被害を引き起こしました。その中では、最も深刻な火災事件は、9月にハノイ市タインスアン区クオンディン町クオンハ通りの狭い路地にあるミニアパートで発生したものです。これにより、56人が死亡し、37人が負傷しました。これらは火災予防対策や、消防の重要性、この分野における管理能力と人々の認識向上の必要性に関して警鐘を鳴らしたものとみられています。

8. 医薬品と医療物資の不足問題続く

国会や、政府、保健省は医療部門の困難解決を目指し、多くの措置をとっていますが、各病院における医薬品や、医療設備の不足問題は徹底的に解決されていません。その理由は、新型コロナウイルス感染症の影響のほか、その法的文書システムが多くの問題を抱えていることなどによるものです。政府、保健省をはじめ、関連各省庁はこれらの問題の解決を優先課題の一つとして見なし、複数の措置をとっています。

9. 賃金制度改革のロードマップ定める

職種や職位に応じて活用される賃金制度の改革は2024年7月1日から始まります。

これらの改革は、労働者の生活改善や、労働生産性の向上、国営機関の人材誘致、社会進歩と公平の促進、政治社会の安定維持、持続可能な開発の促進を目指しています。

10. 2025年に高校卒業試験科目定める

2025年から、高校卒業試験の科目は4つあり、その中には数学と文学は必修科目、残りの2つは選択科目となる見通しです。

2025年に導入されるこの方向性は、試験における心理的なプレッシャーの緩和や、高校のカリキュラム改革、生徒の能力と学習プロセスの正しい評価などを目指しています。これまで、生徒や教師多数から良い評価を得ているとのことです。