これまで設けられた目標を遂行するため、デジタルが発達している国々との協力は重要な対策の一つとされています。そのため、デジタル分野で携わっているベトナム企業の世界進出を支援することは情報通信省の重点的任務の一つと見なされています。近年、ベトナムのデジタル企業が数量と競争能力の両面で急速に向上しており、国のデジタル経済とデジタル社会の開発に製品とサービスを提供し、世界各国のデジタル企業とともにデジタル世界づくりに尽力しています。
 タム次官（nhadautu.vn撮影） |
情報通信省のフアン・タム次官は次のように語りました。
（テープ）
「新型コロナウイルス感染症が抑制された後、世界規模でDXの需要がブームになって、デジタル製品とデジタルサービスの市場が拡大しています。しかし、発展途上諸国と貧困国の多くの国民にとってデジタルサービスへのアクセス能力には限界があります。これはベトナムデジタル企業にとって、市場拡大の大きなチャンスとなり、DX事業を推進し、デジタル世界づくりに寄与しています」
ベトナムがメイクinベトナム製品の目的地だけでなく、これらの製品を生産する拠点になるという目標を遂行するため、近年、ベトナムのデジタル企業は世界進出に尽力し、成功を収めてきました。
その一例として挙げられるのは世界へ投資してきた「軍隊工業通信グループ」ベトテルの2022年の売上高は30億米ドルに達したこと、ベトナム最大手IT企業のFPTの2022年の売上高は10億ドルに達したことです。
IT分野に携わっている企業1000社のサービスと技術ソリューションの輸出総額は22億ドルに上りました。
現在、ベトナムのIT分野で事業活動を行っている企業の数は4万社に上っており、ITの技術者は55万人に達しています。デジタル技術分野におけるベトナムの企業は世界各国に進出する自信を持っています。そのため、今年の情報通信省の重要な任務の一つはベトナムのデジタル企業が世界に進出できるように支援するということです。具体的には海外で事業活動を行っている、または海外への投資を拡大させるベトナムデジタル企業を支援することです。支援活動には情報や経験の共有のため企業代表団の相互訪問、国内外でのデジタル企業フォーラムや会議の開催、各国の管理機関や企業との関係樹立、企業の困難や陳情解決のためコンサルティンググループの設立などがあります。
 シドニーで開催された越豪 デジタル フォーラムの様子 |
去る8月5日に、ニューサウスウェールズのシドニーで開かれたベトナム・オーストラリア・デジタルフォーラムで、ベトナム情報通信省はオーストラリアのIT企業と協力して、協力関係の樹立とオーストラリア市場にベトナム企業のソリューションを提供しました。ニューサウスウェールズ州の企業はIT分野を得意としているため、ベトナムのDX事業を支援することができるということです。
スマートソフトウェアグループモディカのベン・シーモアCEOは次のように語りました。
（テープ）
「ベトナムのIT産業が発展し、この分野における人材も豊富にあります。現在、ベトナムの多くの企業はオーストラリアで事業活動を順調に行っていることから、オーストラリアは展望のある市場になると思っています。ベトナムが多くのIT分野における多くの人材を誘致していることも私たちにとってメリットとなっています」
一方、オーストラリアのコンサルティング会社であるウィンザー プレイスのスコット・ミネヘインCEOは次のように語っています。
（テープ）
「ベトナムのIT産業はこの20年間で発展してきました。ドイモイ事業で達成した成果はベトナムの生産、加工、サービス、工業の発展を促しています。オーストラリアはベトナムの発展事業に参加するチャンスが多くあると思っています」
新型コロナウイルス感染症が抑制された後、世界規模で、DXが急速に推進されています。ベトナムのデジタル企業が世界市場に進出する多くのチャンスを持っています。
現代社会においてインターネットとデジタル技術が日増しに重要な役割を担っていますが、世界人口のおよそ49％に相当する40億人がインターネットに接続していないのは事実です。これはベトナムデジタル企業にとって大きなチャンスですが、世界におけるデジタルの格差の是正に貢献するため、さらに取り組む責任でもあります。その取り組みの中で、企業と同行し、支援するというベトナム政府の役割は欠かせない要素となっています。