国連水会議、全世界の天然資源を保護

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(VOVWORLD) - ニューヨークの国連本部では、3月22日から24日にかけて「2023年国連水会議(UN 2023 Water Conference)」が開催されました。「2023年国連水会議」の主な目的は、世界的な水危機への認識を高めること、そして国際的に合意された水関連の目標とターゲットの達成のための協調行動を決定することにあります。 

約半世紀ぶりに開催されたこの会議には、6500人の代表者が参加しました。国連によりますと、世界人口の4分の1に相当する20億人が、安全でない飲料水源を利用しています。人類の半数にあたる36億人が、安全に管理された衛生施設のない生活を送っています。そして3人に1人、つまり23億人には、家庭に基本的な手洗い設備がありません。

開発途上国を中心として少なくとも30億人は、定期的にデータが収集されていないために、その依存する水の質が不明です。安全に管理された飲料水と衛生施設へのアクセスが人権であることが定義されて久しいものの、その両方を利用できずに生活する人は、今も世界中で数十億人に上ります。多くの水資源がますます汚染され、水を供給する生態系は失われつつあります。

気候変動が水循環を乱し、干ばつや洪水を引き起こしています。飲料水や衛生施設への普遍的なアクセスは、世界の健康にとって極めて重要です。2030年までにユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を実現するためには、現在の進捗率を平均で4倍に引き上げることが求められます。この目標を達成できれば、年間82万9,000人の命を救うことができます。これは、安全でない水、不適切な衛生施設、不十分な衛生習慣に直接関連する疾病で現在亡くなっている人の数に相当するとしています。

国連は持続可能な開発に向けた17の行動目標として、清潔な飲料水と衛生設備へのアクセスのほか、飢餓や貧困撲滅、ジェンダー平等の実現、気候変動対策に向けた行動などを掲げています。アメリカは水と衛生関連に国内外で490億ドルを投資すると表明しました。同国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、この資金は「雇用創出や紛争防止、公衆衛生の保護、飢餓リスクの軽減、気候変動や自然災害への対応支援につながる」と述べましたが、投資の時期や使途の詳細には触れなかったのです。

会議で、国連のアトニオ・グテーレス事務総長は、「われわれは命の源である水を吸血鬼のような過剰消費と非持続的な利用によって枯渇させている。また、水は地球温暖化で蒸発しつつある」と述べ、「今回の会議は水資源をはじめ天然資源の保護に関する国際社会の決意を示す」と強調しました。

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